2022年9月1日、株式会社学研プラスより、LGBTQ+や多様性についての絵本「みんな えがおになれますように」が出版された。この本を書いたのは、現在小学6年生のういさん。発売前に増刷が決定するほどの話題作となっている。
ういさんが作家デビューをしたのは、小学2年生のとき。現役小学生ならではの視点で小学校入学前の子どもたちに向けてのアドバイスをまとめた「しょうがっこうがだいすき」を自費出版。その後、学研プラスにて絵本化して出版され、総計10万部を超えるベストセラーとなった。そして、テレビ番組をきっかけにトランスジェンダーに興味を持ったういさん(当時小学3年生)は、当事者たちにインタビューを行ない、自身の考えをまとめた内容を自費出版した。

ういさんの自費出版本「小学生の私たちが知っているだけで、せかいをかえることができる。」
その後、トランスジェンダーを公表している台湾のデジタル担当政務委員(大臣)のオードリー・タンさんとのオンライン対談が実現。さらに、LGBTQ+や多様性について一般の方、杉山文野さん、ロバート キャンベルさんなど様々な分野の方にもインタビューを行なってきた。
そうして完成したのが、今回出版された絵本「みんな えがおになれますように」である。インタビューの中でういさんは、「トランスジェンダーの人は、何にこまっているんですか。」「ふつう、あたりまえ、ということばは、いやに感じますか。」といった、小学生ならではの率直な質問を当事者たちに投げかけている。

小学生の子どもたちが読みやすいよう、本文の漢字には仮名がふられており、やさしいイラストもあるので、初めてLGBTQ+を知る子どもでも親しみやすい内容となっている。また、トランスジェンダーに関して、なんとなくは知っていても、子どもにうまく説明する自信がないといった大人たちにとって気づきを得られる1冊となるだろう。
- 「みんな えがおになれますように ~ちがうって すてきなこと~」
- <作>うい<絵>早川世詩男<監修>松中権
- 価格:1,540円(税込)
今の大人たちが子どもの頃は「男の子だから」「女の子だから」という理由で行動を制限されることも少なくはなかった。しかし、現在ではそうした制限をなくそうという動きが大きくなっている。また、LGBTQ+であることを公言する人も増え、今まさに多様性が広まりつつある。毎年、国連総会でSDGsが採択された9月25日(Global Goals Day)を含む約1週間(9月16日~25日)は「SDGs週間」とされている。ういさんの絵本を通して親子で多様性について学ぶきっかけにしてほしい。
【参照ページ】学研出版サイト|みんな えがおになれますように ~ちがうって すてきなこと~
【参照ページ】学研プラス公式ブログ|「しょうがっこうがだいすき」作者の小学生ういさんとオードリー・タン氏が対談
【ウェブサイト】Amazon みんな えがおになれますように
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あゆみ

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