エシカルな買い物とは?ふだんの暮らしに無理なく取り入れられるエシカル消費のポイント

エシカル消費イメージ

近年話題にあがることの多いエシカル消費。そもそも、エシカルとは「倫理的」や「道徳的」という意味。エシカル消費とは人や社会、環境などへ配慮したモノやサービスを選ぶことを指します。「エシカル」という言葉は聞いたことがあるけれど、詳しいことは分からない、自分で取り組むのは難しい気がするなどと感じている方は多いのではないでしょうか。しかしふだんの暮らしに気軽に取り入れられる取り組みも数多くあるんです。

そこで今回は具体的にどんな行動をしたらよいか分からないという方に向けて、今日からできるエシカル消費について解説します。

エシカル消費への興味関心はここ数年で増加!

ここ数年エシカル消費への注目は高まっています。2020年度に行われた消費者庁の調査によると全体の59.1%がエシカル消費について「非常に興味がある・ある程度興味がある」と回答しています。 2016年度調査での回答が35.9%だったのに対して、大きく増加しました。

またエシカル消費に対するイメージとして「これからの時代に必要」と回答した割合は2016年度には29.3%だったのに対し、2020年度は51.8%という結果になっています。一方で「よくわからない」と答えた割合は48.4%から24.4%に減少しました。

ほんの4年ほどでエシカル消費への興味や関心がグッと増加し、行動を起こしたいと考える方も増えているのではないかと予想されます。

【参考】消費者庁『令和元年度「倫理的消費(エシカル消費)」に関する消費者意識調査報告書」』

エシカル消費とは商品の裏にある物語に思いを巡らせること

ここで改めてエシカル消費についておさらいしておきましょう。エシカル消費とはモノの背景に思いを巡らせて行う消費行動のこと。「どこでどのように作られたのか」、「これを消費することで環境や社会にはどんな影響が及ぶのか」など考えて、モノやサービスを選ぼうという取り組みです。これらを考えた上で消費行動に移すことが、さまざまな社会問題の解決へとつながります。

エシカル消費イメージ

今日からできる!エシカル消費の行動例

エシカル消費について理解を深めたところで、つづいては実際にどうすればよいのか具体的な行動例をみていきます。いきなり全部の行動を実践するのは難しいものです。まずは自分のできる範囲のことからスタートし、少しずつ広げていきましょう!

フェアトレード商品を選ぶ

フェアトレード
フェアトレード商品を選ぶことはエシカル消費の行動の代表例のひとつ。チョコレートや紅茶、コーヒー、さらには衣類などフェアトレードの商品はますます増えています。そもそも「フェアトレード」とは途上国の生産者と先進国の消費者とが対等な立場で取引する貿易のことです。フェアトレードの商品を選ぶことで、賃金を適正に支払ったり、労働環境を整備したりと、生産者の生活向上につなげることができます。

支援につながる商品を選ぶ

復興支援品
人や社会の支援につながる商品を選ぶこともエシカル消費です。たとえば障害者の方々が作った商品を選ぶことで彼らの自立支援につながります。また、災害に遭った地域で作られた商品や農産物などを選ぶことが復興支援につながります。復興支援品など、どこから探したらよいか分からない場合は、Yahoo!JAPANの「エールマーケット」や、人や地球に優しい暮らしのためのショッピングモール「SoooooS.(スース)」などのショッピングサイトを利用して、「買うことで支援につながる」商品を選んでみてください。

【関連ページ】東日本大震災から10年、被災地の“今”を知る・つながる・応援する

認証ラベルのついた商品を選ぶ

オーガニックラベル 
認証ラベルが付いた商品を選ぶという方法もあります。認証ラベルとは、第三者機関によって持続可能な原料調達や環境・社会への配慮につながることを証明された、エシカルな商品を選ぶ目印となるものです。上で挙げたフェアトレードもそのひとつ。環境負荷を減らして作られたことが認められる商品につけられる「エコマーク」や環境に配慮した漁業で獲られた水産物の証明である「MSC認証」などが挙げられます。他にも数多くの分野に認証ラベルは存在します。エシカル消費を意識するならぜひ覚えておきたいですね。

【参考】 一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会

地元のお店で買い物する

ローカルフード 
地元のお店や商店街で買い物をすることもエシカル消費です。大型スーパーや遠くの地域から取り寄せる通信販売などは便利ですが、地元のお店を利用することは地域の活性化につながります。さらに地産地消を考え、地元の農産物を購入することもエシカル消費のひとつです。地域が元気になるのはもちろん、配送によって発生する二酸化炭素の量が減って環境への影響を抑えられます。

無理なく自分のペースでエシカル消費を取りれよう

私たちの生活と切っても切り離せない消費行動は、どこかの誰かや何かの犠牲の上に成り立っていることがあります。だからこそエシカルという新たな軸を持ち、消費の前に一旦立ち止まって考えてみることが大切です。とはいえ、すべての消費をエシカルにすることは難しいもの。

まずはできることから、できる頻度で取り組むことが無理なくエシカル消費を継続するコツです。たとえばいつも買うチョコレートをフェアトレード商品にするといったことでもOK。無理のない範囲で、できることからエシカル消費を取り入れてみませんか?

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。