B Corp (B Corporation:ビーコーポレーション)とは・意味

B Corporation(ビーコーポレーション)とは

B Corporation(B Corp:ビーコープ)とは、米国・ペンシルバニア州に本拠地を構える非営利法人B Labが運営している認証制度です。「B」はBenefit=「利益」を意味し、社会や環境、また従業員や顧客といったすべてのステークホルダーに何らかの利益をもたらした企業への認証を行っています。

「企業版フェアトレード認証制度」とも言われ、認証対象が「商品・サービス」ではなく「企業」にある点は、他の認証制度と大きく異なる特徴です。2021年現在、企業の環境性や社会性のパフォーマンスを測る世界唯一の指標であることから、SDGsを意識した企業からは注目を集めています。

非営利法人B Labの取り組み

非営利法人B Labは2006年の設立以来、主に2つの事業を展開しています。ひとつはB Corporation認証制度の普及、そしてもうひとつがBenefit Corporationと呼ばれる新しい法人格の普及です。Benefit Corporationでは従来の株主至上主義ではなく、従業員や環境、外部団体など、さまざまなステークホルダーのバランスを取りながら経営意思を決定します。株式会社でなければ非営利法人でもなく、現在米国では一部の州でのみ認められている法人形態です。非営利法人B Labは政府に働きをかけ、Benefit Corporationのさらなる認知拡大を進めています。B Corporationと名前こそよく似ていますがまったく異なるもので、Benefit Corporationが必ずしもB Corpの認可を受けているわけではありません。

B Corporationの認定基準

B Corporationの認定は、ガバナンス、従業員、コミュニティ、環境、カスタマーの5つの分野で構成される200点満点の認証試験において、80点以上を獲得する必要があります。これはアセスメントと呼ばれるテストで、オンラインから受験可能です。アセスメントの内容は業種などによって異なります。

認証試験をクリアした後には、企業の定款内容をB Corporationの理念に沿ったものに変更しなければなりません。

アセスメントと定款変更を認められると晴れてB Corporationの認証を受けられます。しかし、年に2度のレポート提出義務があり、自社の取り組みを外部に向けて公開する必要もあります。また、2年に一度は更新のためにアセスメントを受験しなければなりません。

B Corporation認証の取得企業

世界74か国で約4,000社もの企業がB Corporationの認証を受けています。いずれも業種はさまざまですが、少しずつ増加していることで、今後はさらなる増加が期待されています。世界では、
・パタゴニア
・オールバーズ
・ボディショップ
・イソップ
・バートン
といった企業がB Corp認証を取得しています。

日本でB Corp認証を取得している企業

現在(2021年6月)、日本で認証を受けているのは、以下の7社のみです。
・ダノン・ジャパン
・泪橋ラボ
・日産通信
・フリージア
・石井造園
・シルクウェーブ産業
・エコリング

【参照サイト】Certified B Corporation
【参照サイト】Measure What Matters Most | B Impact Assessment
【参照サイト】B Corporation(Bコーポレーション)とは・意味 | Sustainable Japan

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