電気の使用量を確認する方法、時間帯別グラフで使いすぎを見つける手順

木のテーブルで電卓を前にスマートフォンを操作する手元

夕食の片付けを終えてスマホを開くと、電気料金のお知らせが届いていて、先月より金額が上がっている。暖房を使い始めた時期だから仕方ないと思いつつ、どの時間帯に何がそんなに電気を使っているのかは、請求額を見ただけでは分かりません。

使用量を確かめるなら、契約している電力会社の会員サイトにログインして、日ごと・時間ごとのグラフを開くのがいちばんの近道です。スマートメーターが付いている家なら、自宅の電気の使い方が時間帯ごとに見えてきます。

会員サイトでグラフを開く手順に加えて、夜中の待機電力(ベースロード)の見つけ方、前の年の同じ月との比べ方、使いすぎの時間帯が見つかったあとに見直す順番をまとめました。我慢して節約を始める前に、まずは自分の家の電気の使い方を見てみましょう。

1. 電気の使用量を確かめる3つの方法

家庭で電気の使用量を確かめる方法は、大きく分けて3つです。月ごとの使用量なら検針票やWeb明細で分かり、日ごと・時間ごとの動きは電力会社の会員サイトのグラフで見られます。どの家電が効いているかは、コンセントを抜いた日とそうでない日を比べると見当がつきます。

方法 分かること 向いている使い方
検針票・Web明細 月ごとの使用量(kWh)と請求額 前の年の同じ月と比べる
電力会社の会員サイト 月・日・時間ごとの使用量のグラフ(スマートメーターが設置済みの場合) 使いすぎの日や時間帯を探す
家電のコンセントを抜いて比べる 特定の家電がどれくらい影響しているか 夜中の待機電力の原因を探す(会員サイトの時間別グラフと組み合わせて)

表は一般的な傾向をまとめたものです。会員サイトで見られる範囲は、電力会社や契約しているプランによって変わります。

スマートメーターは、通信機能を持った電力量計です。使用量を自動で電力会社に送るので、検針員が月に一度メーターを読む方式と比べて、細かい時間単位で使用量を記録できます。そのデータをグラフにして見せてくれるのが、各社の会員サイトです。

2. 主な電力会社の会員サイトで見られること

会員サイトの名前と、見られる内容は電力会社ごとに違います。主な4社をまとめました。電力会社を乗り換えている場合は、いま契約している会社の会員ページを使います。

会員サイト 運営 使用量・料金について分かること 主な条件・特徴
くらしTEPCO web 東京電力エナジーパートナー 料金予測、似た家庭との比較(規制料金プランの従量電灯B・従量電灯Cのみ) 家庭向けで無料。契約しているプランによっては一部の機能が使えない。対象プランを使っている個人なら、LINEと連携して毎月の電気料金をLINEの通知で受け取れる
はぴeみる電 関西電力 電気・ガスの料金と使用量 電気料金の予測は、スマートメーターを設置している人だけが使える
カテエネ 中部電力ミライズ 電気・ガスの料金と使用量の見える化、日別・時間別の使用量 日別・時間別の使用量は、スマートメーターが設置済みの契約で見られる。対象の料金メニューならポイントがたまり、電気料金の支払いに使える
myTOKYOGAS 東京ガス ガス・電気の使用量と請求額の確認・比較。電気は1日ごと・1時間ごとに表示できる 2024年11月以降に紙の検針票を希望すると、発行手数料が月165円(税込)かかる

東京電力エナジーパートナーの場合、規制料金プランの人はWeb検針票のサイトも使えます。電気の自由料金プランやガス料金プランの人は、くらしTEPCO webを使うよう案内されています。

3. 会員サイトで使用量のグラフを開く手順

用意するものは、検針票かWeb明細(お客さま番号などの契約情報が載っているもの)と、スマホまたはパソコンです。気づいたことを書き留めるメモもあると便利です。会員登録は最初の一度だけで、検針票が手元にあれば、登録の手続きを進められます。

手順1:契約している電力会社と契約情報を確かめる

検針票やWeb明細で、電力会社の名前・料金プラン名・お客さま番号を確かめます。プラン名は、あとで会員サイトの機能に制限があるかを見分けるときにも使います。東京電力エナジーパートナーの規制料金プラン向けWeb検針票のサイトで照会するときは、契約名義・住所・登録している電話番号が必要です。

手順2:会員サイトに登録してログインする

くらしTEPCO web、はぴeみる電、カテエネ、myTOKYOGASなど、契約している会社の会員サイトに登録します。スマホアプリが用意されている会社なら、アプリから登録しておくと、あとで見返すのが楽になります。

手順3:月→日→時間の順に表示を切り替える

グラフは、大きな単位から細かい単位へ切り替えていくと、どこを見ればよいか絞りやすくなります。

  1. 月:ここ1年の山と谷を見て、使用量が増えた月を見つける
  2. 日:増えた月のなかで、特に多い日(休日、寒かった日、来客があった日など)を探す
  3. 時間:多かった日を時間ごとに開いて、朝・夕方・夜のどこが高いかを見る

たとえばmyTOKYOGASでは、「日」を選ぶと1日ごと、「時間」を選ぶと1時間ごとの電気使用量が表示されます。日別・時間別のグラフが出てこないときは、スマートメーターが設置されていないか、契約しているプランで使えない機能の可能性があります。

4. 夜中の待機電力(ベースロード)を見つける

ベースロードとは、誰も家電を使っていない時間帯にも流れ続けている電気のことです。冷蔵庫や24時間換気のように止められないものもあれば、テレビやレコーダーの待機電力、温水洗浄便座の保温、使っていない部屋の充電器のように、見直せるものも混ざっています。ベースロードは一日中、毎日かかり続けるので、少し下げるだけでも月の使用量に効いてきます。

手順1:家族が寝ている時間帯の値を見る

時間ごとのグラフで、家族全員が寝ている深夜2〜4時ごろの使用量を見ます。1日分だけだと、たまたま食洗機や洗濯乾燥機が動いていた日に当たることがあるので、平日を3〜4日分並べて、いちばん低い時間帯の値を拾います。その値が、わが家のベースロードの目安です。

手順2:コンセントを抜いて翌日のグラフと比べる

寝る前に、使っていない家電のコンセントを抜いたり、電源タップのスイッチを切ったりして、翌日に深夜の値を見比べます。一晩に試すのは1〜2種類にしておくと、どの家電が効いていたのかが分かりやすくなります。冷蔵庫や、通信機器・セキュリティ機器のように止めると困るものは、試す対象から外しておきます。

5. 前の年の同じ月と比べる

先月と今月を比べると、気温の差や日の長さの違いがそのまま数字に出てしまいます。暖房や冷房を使う季節は特にそうなので、節約の効果や使いすぎを確かめるなら、前の年の同じ月と比べるほうが季節の影響を受けにくくなります。

金額ではなく使用量(kWh)で比べる

請求額は、1kWhあたりの単価や燃料費調整額、再エネ賦課金などで年ごとに変わります。たとえば2026年度の再エネ賦課金は1kWhあたり4.18円で、2026年5月検針分から2027年4月検針分までの電気料金に適用されています。金額だけで比べると、使い方は変わっていないのに「増えた」「減った」と見えることがあるので、比べるのは使用量(kWh)にします。

暮らしの変化をメモに書き添える

在宅勤務が増えた、子どもが受験期で夜遅くまで起きている、家電を買い替えたなど、この1年の暮らしの変化を横に書いておきます。増えた理由に説明がつく分と、説明がつかない分を分けると、見直す場所を絞り込めます。

6. 見つけた時間帯から見直す順番

グラフで気になるところが見つかったら、効果が毎日積み重なり、我慢も少ないところから手をつけます。

見直し1:ベースロード(夜中の待機電力)

使っていない家電の待機電力や保温機能は、一度設定を変えればあとは何もしなくても効果が続きます。暮らしの快適さをほとんど変えずに済むので、最初に見直すのに向いています。

見直し2:朝と夕方のピークで家電が重なっていないか

時間ごとのグラフで朝や夕方に高い山があれば、その時間に動いている家電を書き出してみます。食洗機や洗濯乾燥機のように、タイマーで動かす時間をずらせるものもあります。電気の量は同じでも、時間帯で単価が変わるプランでは、ずらすことで料金が変わってきます。

見直し3:季節の山(暖房・冷房)

冬や夏に使用量の山が大きいなら、エアコンのフィルター掃除や設定温度、窓まわりの断熱など、暖め方・冷やし方を見直します。使用量のグラフがあると、手を入れる前と後で数字を比べられます。

見直し4:料金プランと電力会社

使う時間帯と量が分かったら、料金プランを比べやすくなります。電気料金は住んでいる地域や使用量によって変わるので、比べるときは各社の公式サイトにある料金シミュレーションで、自分の使用量を入れて計算するのが確実です。

7. グラフを読み違えやすい4つのポイント

  • 請求額だけで先月と比べる:検針期間の日数は月によって違い、単価も変わります。比べるときは使用量(kWh)で、できれば前の年の同じ月と並べます。
  • 1日分のグラフで判断する:来客や大掃除の日など、いつもと違う1日だけを見ると読み違えます。平日・休日それぞれ数日分を並べて、くり返し出てくる山を探します。
  • 時間ごとの表示が出ないまま諦める:日別・時間別の使用量は、スマートメーターが設置済みの契約で見られる仕組みの会社があります。表示が出ないときは、月ごとのWeb明細で前の年の同じ月と比べるところから始めます。
  • プランで使えない機能を「無い」と思い込む:くらしTEPCO webのように、契約しているプランによって料金予測や似た家庭との比較が使えない会員サイトもあります。使用量そのものと、予測や比較の機能は分けて考えます。

8. 会員サイトの通知や料金シミュレーションも活用する

使用量を見るのが一度きりで終わらないように、電力会社が用意している仕組みに任せるのもひとつの方法です。くらしTEPCO webはLINEと連携すると、対象プランを利用している個人の人は毎月の電気料金をLINEの通知で受け取れます。毎月1回ログインするとくらしTEPCOポイントが付き、Vポイント、dポイント、nanacoポイントなどに交換できます。カテエネも、対象の料金メニューならポイントがたまり、電気料金の支払いに使えます。月に一度、通知が来たらグラフを開く、と決めておくだけでも、見える化は続けやすくなります。

料金プランや電力会社を見直すときは、環境への配慮も判断軸に入れられます。「再エネ100%」には、再生可能エネルギーで作った電気そのものを届けるものと、供給する電気に非化石証書を組み合わせて実質的に再エネ100%としているものがあります。後者は、実際に供給される電気が再生可能エネルギーであることを保証するものではありません。比べるときは各社の表示と注記を見て、どちらの意味の「再エネ100%」なのかを見分けます。

エコな暮らしを無理なく続けるために(次のステップ)

使用量のグラフで見直す場所が見つかったら、家の中でできる工夫を少しずつ足していきます。

電気の使用量は、契約している電力会社の会員サイトで月・日・時間の順にグラフを開くと、使いすぎの時間帯が見えてきます。深夜のベースロードを見つけて下げ、前の年の同じ月と使用量(kWh)で比べれば、我慢を増やさずに見直す場所を絞り込めます。

今夜は寝る前に会員サイトにログインして、昨日の時間ごとのグラフで深夜2〜4時ごろの値をメモしてみてください。その数字が、わが家の「見える節約」のスタートラインになります。電気代の心配が減ったぶんの余白を、あなたなら何に使いますか?

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Life Hugger 編集部

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