ZOZOTOWNを運営する株式会社ZOZOが、ファッション業界の在庫リスクゼロを目指した生産支援プラットフォーム「Made by ZOZO(メイドバイゾゾ)」による受注販売を開始した。第一弾は株式会社ユナイテッドアローズの商品だ。
アパレル業界は長年、販売機会ロスを防ぎ売上の最大化を図るため常に余剰在庫を抱え続けるというビジネスモデルを採ってきた。環境省が公開している特設ページ「SUSTAINABLE FASHION(サステナブル ファッション)」によると、国内におけるアパレル供給量は年々増加する一方、市場規模は縮小傾向にあり、大量生産とそれに伴う大量廃棄の拡大が問題視されている。
「Made by ZOZO」は、そんなアパレル業界が抱える問題を解決するため、販売のさらに上流である「生産」を支援するプロジェクトだ。年間購入者数1,000万人を超えるZOZOTOWNが有する膨大なデータやノウハウを活かし、提携ブランドとともに商品を企画・提案する。生産工程ではこれまで手作業で行っていたものをデジタル化することで、複数の異なるデザインの商品を同時並行で生産可能にするシステムを提供。ソフトウェアとハードウェアの両面から支援し、最低1着から生産可能となる仕組みだ。
今までは、一定量をまとめて生産し在庫を確保することで次回シーズンに備えていたが、「Made by ZOZO」のシステムを活用することで商品受注後に生産工程に入るといったことが可能だ。提携ブランドは在庫リスクを極力抑えながら、商品のバリエーションや顧客ニーズへの柔軟な対応も継続できる。
また、提携ブランドから要望があれば、「Made by ZOZO」を通じて得たデータをさらに活用し、ブランド実店舗や自社ECといったZOZOTOWNサイト以外の販売チャネル向けにも対応するそうだ。各販売チャネルに合った適正生産量を検討することで、ファッション業界全体の大量生産・廃棄・余剰在庫といった問題の解決も推し進めていける。
今後は「ナノ・ユニバース」や「ナチュラルビューティベーシック」などを運営する株式会社TSIホールディングスや、セレクトショップ「SHIPS」を運営する株式会社シップスといったアパレル企業との提携も発表されており、準備が整い次第順次販売スタートする予定だ。
実際に商品を購入した場合は、注文から最短10日で指定場所に届くとのこと。洋服の購入を考えている人はぜひMade by ZOZO提携ブランドもチェックしてみよう。
【参照サイト】:SUSTAINABLE FASHION(環境省)
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斉藤雄二
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