地震や台風、豪雨などによる被害は、決して他人ごとではありません。自然災害は、いつ誰に起こってもおかしくないも。その際の備えとして、防災グッズの準備は欠かせません。まずは避難時にさっと持ち出す「防災リュック」について、あるものでまかなう防災グッズ(前編)で紹介しました。
今回は、避難生活が長くなってしまった際に役立つ、防災グッズの準備方法を紹介します。避難所での集団生活は、想像以上にストレスを感じるもの。避難期間が長引けば長引くほど必要なモノは増えます。そんな避難生活のストレスを少しでも軽減するために、防災リュックとは別に、多くの荷物が運べる防災スーツケースを用意してみてはいかがでしょうか。
家にあるスーツケースを活用しよう
スーツケースはリュックに比べて容量が大きく、避難が長期化する際に避難所で使いたいモノを持ち出すのに便利です。もちろん、防災用のスーツケースもわざわざ購入する必要はありません。押し入れや倉庫の中に眠っているスーツケースを活用しましょう。スーツケースは場所を取るため、少し壊れて旅先で使えなくなると処分したくなりますが、防災用品の収納や、避難所にモノを運ぶだけであれば、少しくらい不具合があっても十分に使えるのではないでしょうか。
防災用スーツケースの中身とは?
スーツケースの中には、避難所生活が長引いた時の着替えや、生活に役立つアイテムを入れることができます。避難時にさっと持ち出せるよう、防災リュックには必要最低限の避難グッズだけを詰めますが、スーツケースには+αのモノ、長期の避難生活で「あったら良い・便利」と思うものを選んで入れていきます。
着替えや重ね着用の衣類
何日も避難所での生活が続くような場合は、着替えが必要になります。特に汗をたくさんかく夏は、ある程度こまめに着替えたいですよね。逆に冬の寒い時季は防寒のための重ね着が必要になります。ここ数年着なくなった服は、捨てるのではなく避難用に何枚か防災スーツケースの中に入れておくといいでしょう。
また、成長期の子どもの服はすぐに小さくなるので、衣替えや買い替え時期に入れ替えるか、上の子どものお下がりなど、大きめの服を用意することをおすすめします。親の古着を多めに入れておくのもいいでしょう。
寝袋などの睡眠グッズ
キャンプなどで使用する寝袋は、避難所生活でも大活躍します。キャンプに行かない方でも、寝袋はいざという時の備えとしていくつか用意しておくことをおすすめします。小さい子どもがいる家庭であれば、たまに自宅で「おうちキャンプ」と称して寝袋で寝かせてみてはいかがでしょうか。親子で楽しみながら使い方を覚えられるので、いざという時に役立ちます。
スペースに余裕があれば、子どもが小さい頃に使っていた小さめのブランケットや、普段使わない大判のバスタオルなどを入れておくのもオススメです。
洗面セット
洗面用具(歯ブラシ・歯磨き粉・タオル・シャンプー・洗顔料など)
防災リュックに入れた歯磨き粉や歯ブラシに加えて、シャンプーや洗顔料などをミニタオルと一緒に入れるといいでしょう。避難所では髪の毛を洗うことが難しい可能性があるので、水を使わずにふき取るだけのシャンプーが一本あると便利かもしれません。洗顔料や化粧品などは使ってない試供品を有効活用すればかさばることなく便利です。
食事に必要なもの
カトラリー・紙皿・紙コップ・ラップなど
避難所で食事をする際は、食器や箸・スプーンなどが必要です。何度でも使えるマイカトラリーや、BBQなどのイベントで使った余りの紙皿、紙コップ、スプーンや箸なども入れておきます。避難所では水が自由に使えないことも想定してfラップも用意しておくと安心です。食器にラップをかけて食事をすれば、食べた後はラップを捨てるだけで洗い物が不要になります。
個人の必需品など
生理用品・オムツ・化粧品(試供品をいれておく)
その他個人で必要なモノを空いたスペースに詰めていきましょう。乳幼児のオムツは成長に合わせてサイズが変わってくるので、定期的にスーツケースの中身を点検して、必要であれば入れ替えをしましょう。また、化粧品などは大瓶はかさばるので、試供品を入れておくと便利です。
あったら便利・快適なもの
防災リュックにはスペースの関係で入らなかった、消毒や絆創膏、薬などの救急セットや、タオル、除菌シートや緊急トイレセットなどの衛生用品は、長い避難生活を少しでも快適に過ごすのに役立ちます。また、子どもがいる家庭は、ノートと筆記用具、使わなくなったトランプやUNOなど時間を過ごすのに役立つアイテムもあると便利です。
スペースがある場合は、非常食なども詰めたいところですが、スーツケースの中にしまってしまうと、つい忘れてしまいます。非常食は基本的には普段見える場所にローリングストックするのがおすすめです。
上記のモノ以外に、備蓄している水や防災食、料理する時にあると便利なカセットコンロやガスなど、スペースに余裕があれば持っていくと便利です。
普段使いするものは場所を決めて備える
スーツケースに入れておく必要はありませんが、カセットコンロやガスバーナー、そしてローリングストックする非常食や水などは、普段から置き場所を決めておいておくと、避難する時に、リュックやスーツケースと一緒に持ち出すことができます。いざという時に慌てずにすむよう、可能であれば1~2箇所に決めて置いておくといいでしょう。
いかがでしたか?防災リュックの中身と同じく、家にあるものを捨てずに活用することで、サステナブルに防災の備えができます。
防災スーツケースは、事前に避難勧告が出ている場合や、一時避難後に一旦帰宅する機会がある時など、落ち着いて避難できる時に持ち出すことが想定されます。スーツケースを事前にぱんぱんに詰めておかなくとも、避難所に向かう前に必要なものを隙間に入れるくらいで十分です。
災害時に慌てずに防災用品を持ち出すためにも、日頃から防災のことを意識し、防災グッズを定期的に見直していくことが大事です。また、日頃からの備えを大切に、もしもの時に何を持ち出し、どのように避難するかを家族で話し合っておくといいでしょう。
【関連ページ】【防災×もったいない】あるものでまかなう防災グッズ(前編)~必需品をリュックに詰めていざという時に備える~
Yoko
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