2021年の化粧品市場は2兆8,415億円、うちスキンケアアイテムの売上が約半分の45.5%を占めています。また、モーンガータの調査では86.3%の人が使い切れない化粧品を捨てていると回答。多くの化粧品が使われないまま、捨てられてしまっていることがわかります。
これらを踏まえて生まれたのが、新しいスタンダードを創るという想いで2021年4月に誕生したスキンケアブランド「unito(ユニト)」です。今回はブランドマネージャー・吉田栞さんにお話を伺いました。
※参照:化粧品の国内市場を調査 | マーケット情報 | 富士経済グループ
※参照:富士経済、スキンケア化粧品・フレグランスの国内市場調査結果を発表: 日本経済新聞
※参照:「余ったコスメに対する認識調査(モーンガータ)」
エシカル原料美容液unito(ユニト)とは
unitoは「食べ物の栄養を丸ごといただく」というホールフードの考え方や、廃棄物を極力出さない製法、環境に配慮したパッケージを採用するなど、エシカルなスキンケアブランドです。
また、まるで食べ物を選ぶように、スキンケアも選び方を変えていきたい。unitoはそんな想いで「完然無添加(※1)」を実現。自分に合う「化粧品」よりも「原料」を知ってもらう、という新しい切り口が斬新でユニークです。
さらに、原料の美容成分をダイレクトに肌(※2)へ届けるため、素材選びには並々ならぬこだわりが。品種や産地、製法、旬など、細やかな条件で選び抜かれています。
※1 完然無添加とは、自然の力を活かし、自然の知恵を用いた抽出方法や保存方法を選択し、防腐剤、鉱物油、石油系界面活性剤、合成香料、合成着色料、エタノールを含まずに化粧品を作り届けること
※2 角質層まで
濃度はそのまま、引き算の化粧品
unitoは基材自体が原料素材から抽出したエキスとなり、そこから不純物を取り除く、滅菌を行うなど、引き算の考え方で作る化粧品です。また美容成分をそのまま製品名にしたのも特徴のひとつ。一商品につき一原料なので、自分の肌に合う合わないをひとつずつ自分で検証できます。
「一般的に化粧品は水を基材とし、そこに複数の成分を添加していく、足し算方式で作られます。ただその反面、肌に合う化粧品に出会っても、どの成分がよかったのかはわかりにくいのです。そこで、unitoが提案するのは、引き算の化粧品です」と吉田さん。
「完然無添加」に込められた想い
「無添加は優しいと捉えられがち。ですが実際に原料となる植物が育つ環境を見て生産者さんにお話を聞き、過酷な環境のなかで逞しく育つ植物を想うと、優しいを越えてとてもパワフルだと感じました。だから目指したいのは『効く無添加』。原料を通して、スキンケアの常識を覆したいですね」。
そのため一番のこだわりは原料の品質だと吉田さんは言います。土壌、産地、生産者さん、旬の季節を考慮した原料選び、それはまるで食品のような考え方です。
「実際にそうで、食べるものも肌に塗るものも、人に与える影響という意味ではつながっています。それを私たちは内外美容と呼んでいます」(吉田さん)
過剰な在庫や包装も引き算、必要なものだけをボトル詰め
また、unitoの製品は注文の分だけをボトル詰めするため、過剰在庫を抱えることがありません。最小サイズの5ml、10ml、それ以降は10ml単位で増やせるため、使う方も必要なものだけを購入でき、余計な廃棄も防げます。
「梱包もシンプルで、10ml~のサイズはボックスに容器だけを詰めて発送しています」と吉田さん。
容器にも再生素材を使い、過剰な包装をしないことで廃棄物を削減しています。
美容成分のバリエーション
15種類の美容成分をベーシックケアとして5種のプラセンタ、今起きている肌悩みにアプローチする6種の原料、そして4種のオイルケアに分けて、各々の「なりたい肌」に対応しています。
さらにunitoの強みは組み合わせることで、多種多様な肌悩みに対応できること。逆説的ですが、一本=一原料だからこそ可能な、組み合わせスキンケアです。
自身が向き合った肌悩みがきっかけ
今の吉田さんの肌は、一見トラブルと無縁のように見えますが、実は15年にも渡って肌荒れに悩む時期があったと言います。そしてこの経験こそ、新ブランドのブランドマネージャーに名乗りを上げるきっかけとなったのです。
「当時は思春期で人目も気になるし、自信をなくす一方で…。皮膚科に通うも根本的には解決せず、そのうちメイクで“ごまかす”方法を覚え、たくさんの化粧品を使いました」と笑う吉田さん。
ですがそのうち化粧品は好きだということに気づき、化粧品会社に就職。「“これがあるから大丈夫”と思える化粧品を作りたくて。悩んだ経験をもとに、何かやりたいとはいつも考えていました」。そして入社から7年ほど経った頃、unitoのプロジェクトがスタート。そこでみずから今のポジションに手を挙げたそうです。
そしてこのunitoが、吉田さん自身を変えることになります。
「仕事のなかで製造現場を訪れ、生産者さんと話すうち、スキンケアに対する考え方や肌への向き合い方に変化が起きたのが大きかったです。もちろん肌トラブルの原因を模索し、そこへのアプローチもしましたが、実際には自分の肌を少しずつ受け入れられるほど少しずつ改善され、改善するほどに自信が取り戻せるようになりました」。
自身の15年の経験が誰かの助けとなり、肌に深刻に悩んでいる人の力になりたいという想いが、今でも原動力になっているそうです。
生産者さんとのサステナブルな関係性
原料ありきの商品であるため、生産者さんとの関係性は課題のひとつなのだそう。
「unitoのものづくりは今までにはない方法で、生産者さんに手作業をお願いしています。新たなブランドや名産を生み出すことができれば、例えばアロエ農家さんのある宮古島なら、地域創生や雇用を生み出すことにもつながるのではと考えています。ですが農家さんに負担がかかってしまうと、結局続かないかもしれない。そのさじ加減、バランスが難しいと感じています」。(吉田さん)
「新芽アロエベラ」を使う挑戦
unitoでは原料ごとにこだわりや物語がありますが、今回は看板商品である「新芽アロエベラ」の原料美容液をさらに掘り下げました。
アロエは沖縄の宮古島にある有機栽培を行う「しろう農園」のもの。ミネラル豊富な土壌と水で育った、肉厚で生命力に溢れたアロエです。
一般的にアロエを使った化粧品には、親部分のアロエベラを使います。ですが、unitoでは本来捨てられてしまう新芽を丸ごと使っています。
「新芽には親にはない成長因子が含まれていると考えているから。さらに食べづらく使いにくいという理由で処分される皮も、害虫や紫外線から身を守るために栄養価を蓄えている部分。この考えにたどり着いたのは、ホールフードという概念のおかげです」(吉田さん)
アロエの効能を余すところなく、そしてバランスよく引き出すことができるうえ、廃棄素材のアップサイクルにもつながっています。
編集後記
unitoにはシンプルかつ力強い、自然が持つ力を代弁するかのような、すべてをそぎ落として残るもののエッセンスが凝縮されています。
また、肌が変わる実感が持て、さらにスキンケアジプシーの救済になるような、恒久的な肌の解決ができるものを目指しているそうです。そのため、トレンドに留まらず、廃れることのない持続可能な商品と言えるのではないでしょうか。
そしてなにより、使う人と自然環境、そして生産者のすべてに優しくある、そんなスキンケアブランドです。
【参照サイト】unito 〈ユニト〉
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mia
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