廃タイヤをアップサイクルしてバッグなどを開発しているサステナブルブランド「SEAL(シール)」が、新たに「ギアコンテナL」や「メスティンケース」などを含む4アイテムを4月7日より販売開始した。
キャンパーのためのシリーズ「SEAL OURDOOR(シール アウトドア)」のラインナップで、素材には廃棄されたタイヤチューブが使われている。
「廃タイヤ」と聞くと、滑り止めの溝が入った道路に接する部分をイメージしがちだが、本製品に採用されているのは、空気が充填された「チューブ」の部分である。車が走行するために大切な車輪部を内側から支え、ドライバーの快適性や命を守っている重要なパーツだ。高い防水性と柔軟性、そして強度を兼ね備えているため、アウトドアギアにはぴったりだろう。
本ラインナップに採用されている素材でもうひとつ注目したいのが、アメリカ連邦規格によって定められた本物の「ミルスペックコットン生地」だ。ミルスペックとは、戦闘服への使用目的で米軍によって開発された「生地の織り方」のこと。5〜8mm間隔で補強糸が格子状に織り込まれ、ジャングルや砂漠、寒冷地など、過酷な環境にも耐えられる優れた素材だ。
「タイヤチューブ」と「ミルスペックコットン」という2つの特殊な素材を、国内の裁縫職人が一つひとつ丁寧に作り上げることで、機能性と耐久性、カジュアルな使い心地が揃ったアウトドアギアに仕上がっているとのこと。
「ギアコンテナL」は幅510mm、高さ320mm、奥行300mm、容量50Lの多目的バッグ。底面に廃タイヤチューブが使用され、地面に置いても安心して使える。
キャンプでの使用を徹底的に考えた設計で、ポータブルバッテリー用ポケットや2種類の持ち手、使わないときはコンパクトに折り畳めるなど、細部にまでこだわりを感じる。
なにかと出番の多い「メスティン」や「シェラカップ」も専用のケースとして開発された。内部の大切なギアをしっかりと守るため、表面全体にタイヤチューブがあしらわれている。
ベルトが付いているので、リュックにかけて持ち運ぶことも可能だ。
廃タイヤチューブは車に使用されていたときの環境や製造時期、種類などにより、一つひとつ異なるデザインや表情をしている。唯一無二の製品としてキャンプシーンをより盛り上げてくれるアイテムだ。
SEALは、ほかにも老舗下駄メーカー「水鳥工業」とコラボしたルームシューズなどを販売しており、こちらでも廃タイヤを使用している。これまで廃棄されてきた素材をアップサイクルすることで、SDGsが掲げる「つくる責任 つかう責任」への貢献を目指すと同時に、環境意識の拡大を計りたいとのこと。今後もさまざまな異素材とのコラボ製品を開発していきたいそうだ。
「シール アウトドアシリーズ」は、オフィシャルオンラインストアのほか、表参道本店でも取り扱っている。廃タイヤチューブを使った一点物のアウトドアギアを、ぜひ実際に見に行ってみてはいかがだろうか。
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【参照ぺージ】SEAL特設サイト
斉藤雄二
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