4月1日に「プラスチック資源循環促進法(プラ新法)」が施行されてから、約2カ月が経つ。LifeHuggerでも、生活に少なからず影響するこの新しい変化をお伝えするため、コンビニやホテル、ファストフードといったジャンルに分けて、各事業者の対応状況などをまとめた記事を公開した。
脱炭素に向けて少しずつ動いている日本だが、世間ではどの程度浸透してきているのだろうか。
株式会社オレンジページは「みんなのSDGs」と題して、国内在住の成人女性1616人を対象に「プラ新法」をテーマにした調査を実施。5月10日にその結果を公開した。
アンケート参加者に「プラ新法」知っていますか?と聞いたところ、「なんとなく知っている」が52.7%、「よく知っている」が17.6%、「知らなかった」は29.7%という結果に。全体の約7割は、程度の差はあれど、プラ新法を認知していることがわかった。
「プラ新法という取り組みについてどう思うか?」と聞いたところ、「賛成」「どちらかといえば賛成」が合計59.8%、「どちらかといえば反対」「反対」が合計15.7%、「どちらともいえない」が24.5%だった。
賛成派が約60%、反対派が約16%、まだ判断しかねている層が24.5%とった結果だ。
具体的に、プラ新法で対象となるプラスチック製品を扱う際、どんなところに気を付けているか、またはどんな協力をしたいと思うか複数回答式で聞いたところ、1位は「プラスチックスプーンなどをもらわない」(70.8%)、2位「プラスチックストローをもらわない」(61.8%)、3位「使い捨てプラスチックをできるだけ使わないようにする」だった。
日常生活で使う機会の多い「使い捨てプラスチック製品」をなるべく使わないようにするといった項目への回答が多かった一方、バイオマスプラスチックや生分解性プラスチックといった新素材を使ったプラスチック製品を選ぶという回答は最下位(32.3%)に。
2020年にレジ袋が有料化されて以降、プラスプーンやフォークをもらう頻度が減ったと回答した人は全体の41.2%という結果となっている。
法律が施行されたことで、これまでのプラスチック製品との向き合い方には少しずつ変化が起こっているようにも見える。「レジ袋有料化のあと、実際に取り組んだもの」を2021年と2022年で比較したところ、すべての項目で2022年が2021年の結果を上回っていた。
特に「ごみと資源をきちんと分別する」や「使い捨てプラスチックの使用を控える」は10ポイント以上の増加、「買ったものは最後まで使い切って捨てる」や「洗剤などは詰替タイプを買う」も約9ポイントアップしていた。
プラ新法は施行後から急にすべてのプラスチック製品の使用を規制するといった法律ではないが、事業者や利用者、自治体など、作る側も使う側も含めた関わる人すべてで変えていこうという姿勢が求められるものだ。
レジ袋有料化のときと同様に、今回のプラ新法も、プラスチック製品への向き合い方を考えるよいきっかけになっている様子が見られる結果となった。
【参照サイト】プラスチックの使い捨てにNO!? プラスチック新法に「賛成」59.8% プラスプーンをもらう頻度が「減った」41.2%
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斉藤雄二
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