クローゼットは冬服10着で回る?少ない服で暮らす組み合わせと見直し方

木の床に並べた青いニットと紺のパンツ

日曜の午後、押し入れから冬物の衣装ケースを引き出して、ニットやコートをハンガーに掛け直す。クローゼットはあっという間にぎゅうぎゅうになるのに、翌朝その前に立つと、なぜか着たい服が見つからない。「服はこんなにあるのに、毎朝『着る服が無い』と思ってしまう」「新しいニットを買い足す前に、手持ちの服で冬を越せるのか知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

そんな方に向けて、この記事では「10着」を我慢のための数ではなく、手持ちの服を知るための物差しとして使う方法をまとめました。冬の1週間を10着で回す組み合わせの例と、着ていない服の理由の見分け方、どうしても足りないときの選び方まで、今週末クローゼットの前で手を動かせる形でお伝えします。

1. 「着る服が無い」は、数より組み合わせの問題

ハンガーに並ぶ黄色のニットや服を選ぶ女性の後ろ姿

ハンガーがぎっしり並んだクローゼットの前で迷う朝、足りていないのは服の枚数より「この服は何と合わせるか」という見通しだと、編集部は考えています。気に入って買ったはずのスカートも、合わせるトップスが決まっていなければ、忙しい朝には手が伸びません。結果として、同じ2〜3通りの組み合わせばかり着て、残りの服はクローゼットの奥で冬を越すことになります。

冬は、少ない枚数で回しやすい季節でもあります。コートを羽織れば外ではトップスがほとんど見えませんし、寒さはインナーやマフラーで調整できます。ニットのように、着るたびに洗わなくてよい服が多いのも冬服の特徴です。服の数を増やすより、組み合わせを先に決めておくほうが、朝の迷いは減らしやすくなります。

服は、原料の栽培から糸づくり、染色、縫製、輸送まで、多くの工程を経て手元に届いています。新しく買う前に手持ちの服を着切ることは、暮らしの中でいちばん身近な「循環」のひとつです。買い足すかどうかは、手持ちを一度見渡してから決めても遅くありません。

2. 冬の10着の内訳と、1週間の着回し例

2-1. 数えるのはトップス・ボトム・羽織りだけ

ここでの「10着」に入れるのは、人から見える服だけです。下着や保温用のインナー、部屋着、靴下、マフラーや手袋などの小物は数えません。冬の暖かさを支えるのはむしろインナーと小物なので、こちらは必要な分だけ持って大丈夫です。

内訳の一例は次のとおりです。

  • 羽織り 2着:A ウールのコート/B カーディガン(または厚手のジャケット)
  • トップス 5着:C グレーのニット/D ネイビーのニット/E 白のタートルネック/F ストライプのシャツ/G 無地のスウェット
  • ボトム 3着:H 黒のパンツ/I デニム/J ウールのスカート(またはチノパン)

ボトムを黒・紺・グレーのような合わせやすい色にそろえると、どのトップスとも組み合わせやすくなります。色や柄で遊ぶのはトップス側に任せると、少ない枚数でも毎日の印象が変わります。

2-2. 10着で回す1週間の例

上の10着で、冬の1週間を回すとこうなります。

  • 月曜:C グレーのニット+H 黒のパンツ+A コート
  • 火曜:F シャツ+I デニム+B カーディガン
  • 水曜:E タートルネック+J スカート+A コート
  • 木曜:D ネイビーのニット+I デニム+A コート
  • 金曜:F シャツの上に C ニットを重ねて+H 黒のパンツ
  • 土曜:G スウェット+I デニム(近所の買い物や公園へ)
  • 日曜:E タートルネック+H 黒のパンツ+B カーディガン

シャツにニットを重ねる、タートルネックにカーディガンを羽織るといった重ね着を組み合わせに数えると、同じ10着でも選べる形が増えます。この一覧を紙に書いてクローゼットの扉の内側に貼っておくと、朝は見て選ぶだけで済みます。

3. 今週末、クローゼットの前でできること

3-1. 全部出して、よく着た服から10着を選ぶ

目安:所要時間1時間ほど/費用はかからない/向いている人:服の量を把握できていない人

冬服を一度ベッドや床に全部広げ、昨シーズンによく着た服から順に選んでいきます。「似合うはず」「いつか着る」ではなく、実際に着た回数で選ぶのがポイントです。羽織り2・トップス5・ボトム3の枠を先に決めておくと、迷ったときの基準になります。枠が埋まらなかった場所が、あなたのクローゼットで本当に足りていない部分です。

3-2. 着ていない服の理由を3つに分ける

目安:所要時間30分ほど/費用はかからない/向いている人:手放すかどうかで毎回迷う人

10着に選ばれなかった服を、着ていない理由ごとに3つの山に分けます。

  • 状態の理由(サイズが合わない、毛玉やほつれがある、着心地が悪い):毛玉取りやボタン付けで直せるものは直して10着の候補に戻し、直しても着ないものは譲る・売るなどの行き先を考えます。
  • 組み合わせの理由(合わせるボトムやトップスが無い):選んだ10着と並べてみて、合う相手が見つかれば候補入り。見つからなければ、その服のために何かを買い足すかどうかを落ち着いて考えます。
  • 場面の理由(よそ行きすぎる、仕事にも休日にも合わない):着る予定の日をカレンダーに書き込めるなら残し、思い浮かばなければ、着てくれる人の手に渡すことを考えます。

理由が分かると、「なんとなく手放せない」が「直せば着る」「合わせる相手がいない」に変わり、次に買うものと買わないものがはっきりします。

3-3. 選ばなかった服は、箱に入れて1週間置く

目安:所要時間15分ほど/費用はかからない(手持ちの箱や袋で十分)/向いている人:手放すのに勇気がいる人

10着に入らなかった服は、すぐに手放さず、箱や衣装ケースにまとめてクローゼットの外に置いておきます。そのまま1週間、10着だけで過ごしてみてください。箱から取り出したくなった服があれば、それは10着と入れ替える価値のある服です。一度も開けなかった箱は、次の行き先を考えるときの手がかりになります。

3-4. どうしても足りないときは、素材・借りる・古着から考える

目安:所要時間は買い物に出かける程度/費用は選び方による/向いている人:枠が埋まらず、買い足しが必要だと分かった人

見直してもなお足りない服が見つかったら、長く着られる素材を選ぶ、借りる、古着を探す、という3つの選び方があります。

素材で選ぶなら、手入れしながら長く着られるウールや、オーガニックコットンなどが候補になります。オーガニックの衣類を選ぶときの手がかりのひとつがGOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)の表示です。正しい表示には、GOTSのロゴ(または「Global Organic Textile Standard」の文字)と認証機関の表示、認証を受けた事業者の認証番号が入ります。一方で「GOTS認証の糸を使用」のように糸や生地だけを示す表示は売り手の主張で、最終製品の認証ではありません。下げ札を見るときは、ロゴと認証番号がそろっているかどうかに注目してみてください。服と長く付き合う考え方は、サステナブルファッションのコラムでも紹介しています。

年に数回しか着ないよそ行きや、試してみたい色・形は、借りるという手もあります。月額で毎月決まった着数を借りられるサービスや、気に入った服をそのまま買い取れるサービスもあります。月額制には、契約期間の途中で解約すると解約金がかかるものや、配送のたびに送料がかかるものもあるので、どのくらいの期間使うかを決めてから始めると無理がありません。借りる暮らしの実際は、ファッションレンタルのコラムで詳しく紹介しています。

古着は、すでにある服を次の人が着る選び方です。冬物はニットの毛玉や袖口のすれ、コートの裏地の傷みが出やすいので、手に取って状態を確かめられるお店で選ぶと安心です。

4. 10着ぴったりで暮らさなくていい

「10着」は物差しであって、守らなければいけない決まりではありません。選んでみて12着になったなら、それがいまの暮らしに合う数です。8着で足りたなら、それも発見です。大切なのは、自分がどの服を着ていて、どの服を着ていないかが見えるようになることです。

少ない枚数での暮らしが向いていない時期や人もいます。職場の服装ルールで日ごとに違う服が求められる人、小さな子どもの世話で1日に何度も着替えが必要な時期、洗濯物が乾きにくく洗い替えが欠かせない環境では、ボトムや部屋着を多めに持つほうが暮らしは回ります。そういうときは、10着を「よく着る服の目安」として使い、洗い替えは別に数えてかまいません。

続けるコツは、季節の終わりに一度だけ振り返ることです。冬が終わって衣装ケースにしまうとき、「よく着た服」と「一度も着なかった服」をスマートフォンのメモに残しておくと、次の冬の衣替えで10着を選ぶ時間が短くなります。買い物に出かける前にそのメモを見返せば、似た服を重ねて買うことも減らせます。

クローゼットの前で10着を選んで1週間過ごしてみると、手持ちの服で冬を回せるのか、本当に足りないものは何かが見えてきます。今週末は、冬服を一度全部広げて、よく着た服から10着を選ぶところから始めてみてください。

朝、服の前で迷う時間が短くなったら、その少しの余白を、あなたなら何に使いますか?

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Life Hugger 編集部

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