Sponsored by 株式会社エコリング
家の片隅で眠る、着なくなった服や使いかけの香水、壊れたアクセサリー。「捨てるのはもったいないけれど、使う予定もない」。そんな罪悪感のような気持ちを、心のどこかに抱えている人は多いのではないだろうか。
「創業当初は『捨てるくらいなら売ったほうがマシ』『高く売れるから』という理由で利用されるお客様が多かったんです。でも今は、『再利用してほしい』『誰かに使ってもらいたい』という想いで持ってきてくださる方が増えました」
そう語るのは、株式会社エコリング創業者の桑田一成氏だ。兵庫県姫路市に本社を置く同社は、「なんでも買取」を掲げ、ブランド品から日用品まであらゆるもの(※)を受け入れるリユースショップを全国に展開している。
2021年には、環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられる国際認証「B Corp(B Corporation)」を業界でいち早く取得。さらに近年では、買い取ったリユース品を災害時の支援物資として活用する協定を自治体と結ぶなど、その活動は単なる「古物商」の枠を超え始めている。
なぜ、彼らは「何でも」買い取るのか。そして、エコリングがリユースの先に見据える循環の未来とは。創業者の桑田一成氏と、2025年4月に新社長に就任した川端宏氏に話を聞いた。
株式会社Eco Ring Japan Holdings 代表取締役。1968 年兵庫県生まれ。1993年日本大学農獣医学部卒業後、郵政省(現総務省)入省。2000年に郵政省退省後、2001年エコリングの前身となるアイ・ビー・エスを開業。2003年に社名をエコリングに変更、2005年に組織変更。2025年4月に株式会社エコリング 代表取締役を退任し、現在は株式会社Eco Ring Japan Holdings 代表取締役として、グループ全体の発展に尽力している。
株式会社エコリング 代表取締役。1979年、大阪府生まれ。2006年、エコリング入社。尼崎店に配属され店長を経験し08年に兵庫県サブマネージャーに就任。08年、兵庫県サブマネージャー。14年、関東エリアマネージャー、16年、常務取締役を経て、17年、Eco Ring Thailand Co.,Ltd. 代表取締役社長に就任。タイ支店の業績立て直しに尽力し、25年4月から現職。
「ワイシャツのボタン」が見せてくれた、価値の転換点

20数年前の創業時、リユース業界は今ほどクリーンなイメージを持たれていなかった。「騙し合い」「安く買い叩く」という印象を持たれることも多い中で創業した桑田氏が、ビジネスの原点として語るのはある体験だ。
「ある時、大量の古着の山を見て『これをまとめて売ったらどうなるだろう』と考えたんです。例えば、ボロボロのワイシャツが1,000枚あるとする。布としては売れなくても、ボタンを全部外せば1万個になる。それを綺麗に洗って売ったら、数万円になったんです」
ゴミ同然に見えるものでも、手間をかけ、視点を変えれば、誰かが必要としてくれるものに変わる。ある企業の古い制服を買い取った際も、制服そのものより、替えボタンの方が高く売れるという経験もした。
「価値がないと決めつけているのは、今の持ち主や私たち自身の思い込みかもしれない。プロの目で隠れた価値を見出し、適切な場所に届ける。それが『古物商』の本来の役割だと気づいたんです」(桑田氏)
この「価値を見出す」という精神は、現在もエコリングのDNAとして深く刻まれている。
モノの新たな活躍の場を探し続ける

2025年4月に社長の座を引き継いだ川端宏さん。
「日本国内では需要がなくても、海を越えれば必要としている人がいます」(川端氏)
彼らの役割は、家庭で行き場を失ったモノたちに、次の「適職(活躍の場)」を斡旋する「モノの転職エージェント」のようだ。ある時は東南アジアの家庭で生活必需品として、ある時は素材としてリサイクルされ、またある時は国内の意外な場所で活躍することもある。
2010年頃、地デジ化に伴いブラウン管テレビが大量に廃棄された時期があった。粗大ごみとして捨てれば数千円かかるテレビを、エコリングは「100円で買い取る」と宣言した。
「お店のドアが開かなくなるほどテレビが集まって、トイレにも行けない状態になりました(笑)。最終的に、それらは国内の業者が買い取り、地方の旅館や寮などで再利用されました。廃棄されるはずだったテレビが、別の場所で現役として復活したんです」(川端氏)
子どもを独りぼっちにさせないために
エコリングが本社を置くのは、創業の地である兵庫県姫路市だ。全国展開を果たし、世界へ進出してもなお、彼らはこの場所にこだわり続けている。その理由の一つに、創業初期から続くある雇用形態があった。
現在、エコリングが扱う月間約5万点ものネットオークション出品作業。その撮影やデータ入力を支えているのは、100名を超える在宅ワーカーたちだ。そしてその中には、姫路に住むシングルマザーの家庭が多く含まれるという。
「僕自身、母子家庭で育ちました。母はバスガイドをしていて、1泊2日や2泊3日で家を空けることが多かった。そのため、子どもの頃は寂しい思いをしました」(桑田氏)
子どもにとって、親が家にいない時間は不安なものだ。しかし、生活のためには働かなければならない。自身の原体験からくる葛藤が、桑田氏をある仕組みづくりへと突き動かした。
「親が家にいて、子どもに『おかえり』と言ってあげられる。それでも、外で働くのと同じくらいの給料が得られる仕事を作りたかったんです」
そうして生まれたのが、商品撮影やコメント作成を在宅で請け負う仕組みだった。モノに新たな価値を与えるだけでなく、働く人の生活にも寄り添う。エコリングが姫路という地域に根ざし続ける背景には、こうした「人」への深い眼差しがあったのだ。
B Corpへの挑戦が教えてくれたこと
利益追求だけでなく、社会課題の解決を掲げるエコリングにとって、大きな転機となったのが「B Corp認証」の取得だ。当初、桑田氏は「B Corpはすぐに取れる」と思っていたという。
「最初は『自分たちはリユース業だからSDGsのど真ん中にいる。絶対にすぐ取れる』と高をくくっていました。しかし、実際に審査を受けると、会社としてまだまだ改善できる部分があると気づかされました。リユース業の社会的価値を、国際的な基準に合わせて言語化し、証明することの難しさを痛感したんです」(桑田氏)
そこから、会社として足りない部分を一つひとつ埋めていく日々が始まった。結果として、そのプロセスが会社を強くした。その変化は、タイでのボランティア活動「えがおプロジェクト」にも表れている。社員が現地を訪れ、自分たちが送り出したリユース品がどのように使われているかを肌で感じる研修だ。
「言葉が通じなくても、モノを通じて笑顔が生まれる。自分たちの仕事が、遠く離れた誰かの幸せにつながっていると実感できるんです。これは、お金を稼ぐこと以上のモチベーションになります」(川端氏)

B Corp活動の一環として行われている、社内のリサイクルBOX。さまざまなものが持ち込まれ、再利用されているそう。
リユース品を災害備蓄にする、フェーズフリーな挑戦
現在、エコリングが力を入れているのが、自治体との「災害時における物資供給協定」だ。エコリングが展開する全国315店舗および各エリアの物流拠点で常時備蓄しているリユース物品を、必要な時に必要な場所へ提供する仕組みを整備することを目指し、埼玉県を皮切りに、自治体との連携を進めている。そして、2026年3月、創業の地である姫路市とも連携協定を締結した。
「新品を備蓄するにはコストがかかりますし、賞味期限や劣化の問題もあります。でも、私たちは常に大量のリユース品を循環させている。これを『動く備蓄』として活用すれば、自治体の負担なく、必要な時に必要なモノを届けられます」(桑田氏)
能登半島地震の際、実際にリユース品を送ろうとしたが、古着ということで受け入れを断られた経験があった。「ボロボロの服が送られてくる」という懸念からだ。
「だからこそ、平時から自治体と協定を結び、『エコリングが選別した品質の確かなリユース品』であることを保証する必要があるんです。これは、リユース企業だからこそできる新しい社会インフラの形です」(桑田氏)
「循環の玄関口」が目指す未来

現在、桑田氏は海外に拠点を置く。桑田氏と川端氏が直接顔を合わせる機会は貴重だ。
「これからはサーキュラーエコノミーのハブとして、業界全体を巻き込んでいきたい。例えば、海外のようにリサイクル素材の活用が進むよう働きかけたり、アプリでお客様にCO2削減量を伝えて『社会貢献の実感』を持っていただいたり。そうやって、モノだけでなく情報の循環も回していく企業でありたいですね」
家庭に眠るモノを掘り起こし、再び社会へと送り出す。エコリングは、私たちが「捨てる」という選択をする前に立ち寄ることのできる、心地よい循環の玄関口になろうとしている。
「捨ててしまうことへの罪悪感を、誰かの役に立つという喜びに変える。それが私たちが提供できる一番の価値かもしれません」
そう語る二人の笑顔は、モノと人の未来を明るく照らしているようだった。
編集後記
取材を通じて印象的だったのは、綺麗事と思われるようなことであっても、それをビジネスとして成立させることへの強い意志だ。桑田氏が語った「ボタン1つにも価値がある」という体験、そして自身の寂しかった記憶を「親が家にいられる仕事」へと昇華させた在宅雇用の仕組み。
モノを手放すことは「終わり」ではない。不要になったものをエコリングに託すことで、それはモノにとっても、働く人にとっても「次の始まり」になる。家のクローゼットにある、もう使わないけれど捨てられないモノたち。それらに新たな活躍のチャンスを与えてみるのは、私たちにとっても、社会にとっても、心地よい選択になるはずだ。
※法令およびコンプライアンスの観点から買取できないものや、買い取り方法によって取り扱えない商品があります。詳細はこちらをご覧ください。
【参照サイト】株式会社エコリング
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