ブックオフコーポレーション株式会社は、岩手県西和賀町と連携し、「ふるさとブックオフ」を西和賀町湯本屋内温泉プールロビーにオープンした。書籍を通じた地域振興として、同社にとってもはじめての試みとなる。
ブックオフの”特別出張店”ともいえる「ふるさとブックオフ西和賀町湯本屋内温泉プール店」は、ロングセラーの書籍、コミック、文庫本や児童書、絵本、洋書など、常時3,000点以上と豊富な在庫を取り揃えた。価格はブックオフらしく、1冊あたり100〜300円(税込)、売り場には廃校の本棚を再利用している。
ふるさとブックオフ西和賀町湯本屋内温泉プール店の営業時間は、10〜18時(夏休み、冬季期間は変更あり)、定休日は毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)。支払い方法は現金のみであり、キャッシュレス決済のほか、サービス券や株主優待券なども対象外となるので注意しよう。取り扱いは書籍の「販売のみ」で、「買い取り」も実施未定とのこと。
西和賀町とブックオフとの地域連携協定には「書籍を通じた地域振興」のほかに、「リユースを通じた地域振興」や「その他町民サービスの向上及び地域社会の活性化」、「地域の教育支援」も含まれるため、今後も本を通じてさまざまな取り組みがおこなわれるかもしれない。
在庫を持たなくてもよいデジタルコンテンツの登場で、影を潜めてしまった紙の書籍だが、どんな場所でも手にとって読める気軽さは健在だ。ページをめくりながらゆっくりと文字を読み進める「体験」のために、あえて紙の本を選ぶ人もまだまだ多い。
また書店がない自治体は、全体で26.2%(456市町村)あり、子どもが本に慣れ親しむ機会が損なわれたり、高齢者が気軽に読める本が手に入りにくくなっていたりといった、「地域間格差」も問題視されている。地域にあるものを活用し、即席の本屋さんを作る取り組み。地域にも環境にも貢献できる店舗づくりに、今後も注目していきたい。
【参照サイト】『ふるさとブックオフ』ふるさとにブックオフを!
【関連ページ】プラスチック製レジ袋がない市!ごみ削減に取り組む京都府亀岡市をレポート
【関連ページ】水草やストローが野菜スープに!三菱地所が実現したサーキュラーエコノミーとは?
斉藤雄二
最新記事 by 斉藤雄二 (全て見る)
- 【2024年】Apple公式下取りサービス「Apple Trade in」とは? 実際に利用した様子と査定額も - 2024年10月7日
- 廃棄物から生まれた香り、チョコレートの残渣を使ったお香「カカオハスクのお香」販売開始 - 2024年9月30日
- 東京都、10月12日より都市課題をアートで表現する体験型展示会「エモーション・クロッシング展」開催 - 2024年9月27日