ごみや二酸化炭素を減らし、循環型の社会を目指すためには、人にも環境にも良い産業を作り、消費者が積極的にそれらの製品を選び、長く使い続けることが重要だろう。そしてそれと同時に、消費者が必要以上に購入したり、ほとんどその役目を果たせないまま捨てられる消費社会の在り方も見直す必要がある。
スマホアプリ「XZ(クローゼット)」は、手持ちの洋服やアクセサリーをあらかじめ登録しておくと、AIを活用して手持ち服を使った複数パターンのコーディネートを提案してくれるサービスだ。本人のデータはもちろん、住んでいる地域や季節、気温までを考慮して、複数の組み合わせを画像で確認できる。
いつも同じパターンになってしまうお気に入りの服や、組み合わせ方がわからず眠ったままの服を使ったコーディネートを複数提案してくれるので、手持ち服を長く活用することができる。服の買い替えサイクルを伸ばすことができるので、結果として捨てない暮らしをサポートしている。
そんなXZが、同アプリの女性ユーザー438人(Z世代・125名/ミレニアル世代・313名)に対して実施した「ファッションコーディネートに関する調査」によると、回答者の半数が「自分のコーディネートに満足していない」ことがわかった。
自身のコーディネートへの不満を見ると、Z世代・ミレニアル世代ともに1位は「組み合わせがワンパターンでマンネリ化」、2位が「自分に似合うコーディネートがわからない」だったという。
また、全体の約9割が「洋服は着回しを意識して買う」と回答したにもかかわらず、「上手く着回しができていない」という回答が約6割にも上った。
意識して洋服選びをしていても、いざ着る時になるとあまり満足いってないということが、この調査からも判明している。今回の調査は女性が対象だったが、男性にも心当たりのある人は少なくないのではないだろうか。
「着回しができていない理由」を見ると、「組み合わせがワンパターンしか思い浮かばない」や「気に入って購入したが着こなし方がわからない」、「似たような服を買ってしまう」、「つい近くに置いてある服や着やすい服を手にとってしまう」などが上位にランクインしており、かなりの割合を占めていることも判明。多くの人が「着回し」に悩んでいるようだ。
XZでは「服の着回し」の提案だけでなく、コーディネートやお買い物の相談をすることができる「着こなしQ&A」というサービスもある。こちらでよく相談される内容も、「一度も着ていない服の着こなし方」や「新しい服を購入する際に手持ちの服に合う服」など着回しのことを考えた質問が多いそうだ。
XZでは服の購入を積極的に促されるようなことはない。それどころか、オンラインで完結できる洋服の買取サービスまで行っている。アプリのデザインはシンプルで、「SDGs」や「サステナブル」といったワードはどこにも書かれていない。自然と、楽しく着回しを学びながら、同時に商品の寿命を伸ばし「あるものでまかなう」という行動につながっている。
休日に買い物に行って、新しい服を購入するのは楽しいが、新しい着こなしを見つけるのも洋服の魅力の一つだろう。アイテム登録数は累計3,500万点を突破し、世界最大のオンラインクローゼットとして成長しているXZ。無料で利用可能なので、この機会に手持ちの服を登録して、新しいコーディネートで雰囲気を変えてみるのも楽しいかもしれない。
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斉藤雄二
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