鎌倉市で、まちのコインを使った資源循環型エコサイクルを目指す「まちのもったいないマーケット」を開始

鎌倉 

観光地として有名な神奈川県鎌倉市は、環境負荷の少ない「循環型社会」を目指して3R(=リデュース、リユース、リサイクル)を推進する街でもある。そんな鎌倉市内の飲食店・団体が、同市に本社を構える株式会社カヤックとタッグを組んで、資源循環型エコサイクルを目指す「もったいないマーケット」を企画した。

もったいないマーケットの仕組み

このプロジェクトでカヤックは、連携する鎌倉の飲食店・団体から出る規格外野菜や賞味期限切れ直近の食品、廃棄予定のものなどを、鎌倉市のまちのコイン(地域通貨)のクルッポを使って買い取る。買い取った食品や野菜はカヤックが運営する「まちの社員食堂」に集められ、クルッポで販売するという仕組みだ。

収集の手伝いをしてくれた人にはクルッポで謝礼が支払われる。廃棄予定のものを集めたり、販売したり、購入したりと、さまざまな立場からごみ課題の解決を図る活動へ参加することで、食品ロスの削減はもちろん、市内のコミュニティづくりを期待できる。

2021年7月5日時点で、プロジェクトに賛同している団体は7つ。動物性食材不使用で自家栽培のオーガニック野菜を楽しめる「木と季」や、健康的な朝食を味わえる「食堂COBAKABA」などの飲食店はもちろん、花屋やコワーキングスペース、アパレルショップなど、多様な団体が参画している。収集は主に鎌倉の学生団体「ニューコロンブス」が行っているが、より大きな資源循環型エコサイクルをつくるために、現在も加盟団体や収集の手伝いを担ってくれる人材を募集している。

事例

カヤックは、ゲームアプリや広告・Webサイト制作をはじめ、最新テクノロジーとアイデアを掛け合わせた新しい体験をユーザーに提供しているユニークな企業。今回の企画では、同社が本社を構える鎌倉市と協業して、廃棄物の焼却量や、埋め立てによる最終処分量を限りなくゼロに近づける「ゼロ・ウェイストかまくら」の実現を目指す。まちのコインを活用し、楽しみながらごみ課題の解決や良好なコミュニティの構築などができそうだ。

【参照サイト】株式会社カヤック
【参照サイト】クルッポ
【参照サイト】木と季
【参照サイト】食堂COBAKABA
【参照サイト】ニューコロンブス
【参照サイト】神奈川県のSDGsつながりポイント事業

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河端 麻紀

愛知県で働く30代のフリーランスライターです。旅行関連の記事を得意としています。SDGsについては現在勉強中で、働きがいも経済成長も感じられる社会を目指しているところです。休日は映画鑑賞とジョギングを楽しんでいます。