最近のアパレル業界では、環境に配慮した洋服づくりやリサイクル活動が活発に行われている。とりわけ、もとの製品と同じものに生まれ変わらせる、水平リサイクルの重要性が高まっている。しかしながら実際は、服から服へと水平リサイクルされる割合はまだ少ないの状況だ。
衣類の水平リサイクルの実現が難しい状況のなか、日本初となる水平リサイクルのオーガニックコットン100%のTシャツが誕生した。Tシャツを手がけるのはメイドインジャパンの工場直結型ブランド「ファクトリエ」。以前から、環境に配慮した取り組みを行っている同ブランドだが、サステナビリティやSDGsに対する姿勢を形にしようと、今回新たにサステナブル・ラインを新設。大正防錆株式会社とタッグを組んで、半永久的に資源が循環(サイクル)するTシャツを生み出した。
水平リサイクルの仕組みだが。まず、着終わったTシャツを回収し、大正紡績工場で、裁断した生地を綿の状態に戻し、100%コットンの糸にする。その糸を、今枝メリヤス工場で生地として編みたて、エポック工場で縫製し新しいTシャツを作る。回収から循環するすべての工程を、国内で一貫して行っている。まさに、国内工場の技術を結集して作られていて、肌あたりなど品質の良さは折り紙付きだ。
着心地の良さや洗濯してもよれにくい丈夫さはそのままに、老若男女問わずシンプルでいろいろな着こなしができるTシャツは、ファクトリエのECサイトで予約発売中だ。
限りある資源を守るため、必要最小限のものを購入し、着なくなった服をリサイクルする循環行動は、世界共通の流れになりつつある。環境に配慮することとおしゃれを両立する水平リサイクルの動きが、加速していくことを期待したい。
【参照サイト】ファクトリエ
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河端 麻紀
愛知県で働く30代のフリーランスライターです。旅行関連の記事を得意としています。SDGsについては現在勉強中で、働きがいも経済成長も感じられる社会を目指しているところです。休日は映画鑑賞とジョギングを楽しんでいます。
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