国連開発計画(UNDP)は気候変動に対する認識を高め、次世代のために対策を取るよう訴える動画「未来の天気予報」の日本語版を公開した。
「世界中で天気がおかしくなっている」と話す気象予報士役の子どもは、「94%の子どもが熱波の影響を受け、外遊びができなくなる」「小麦が獲れなくなる」「災害で税金が膨れ上がる」と2050年の天気予報を伝え、「科学者を信じないと、将来にはもっとおかしくなる」と警告を発する一方で、対策を取れば「今なら予報を変えられる」と力強く訴える。
この動画は全世界で気候変動に関する市民の対話を促進し、行動を呼びかけるために、国連開発計画が世界気象機関(WMO)などの協力を得て制作したもの。英語、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、イタリア語、タイ語などさまざまな言語版が制作され、80カ国以上で展開されている。
世界気象機関は今年4月、「アジアの気候2023年版」を発表し、アジアでは温暖化が世界平均を上回るペースで進み、2023年も引き続き、気象・気候・水関連の災害に世界で最も多く見舞われた地域だったと報告した。加速する気候変動は社会、経済、生態系に大きな影響を及ぼすと指摘している。
動画は約1分半と短いが、差し迫った危機を子ども目線で伝えつつ、将来のためにどのような選択をしていくかを考えるきっかけを与えてくれるだろう。この動画を見て、親子で気候危機の深刻さや対策について、自分に何ができるかを考えてみて欲しい。
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