父親も育児をするのが当たり前であるという認識にはなってきてはいるものの、父親が当事者として育児に携わるのは難しいと感じている人が多いのではないだろうか。
多くの父親が、適切な情報や支援を受けられないことで、育児を断念したり、追い込まれたり、もしくは母親や家族を苦しめたりしている。その原因は準備不足だ。
妊娠40週の期間、父親が育児に向けた準備をできるのは両親学級や父親教室だけであることが多い。男性の多くは、パートナーの妊娠中にそれ以上の知識を自主的に得る必要性を理解しておらず、また、情報を探しても適切な情報に出会えないことが少なくない。
今回このような状況を変えるため、父親に対して適した妊娠・出産・育児情報を伝えるツールを作るためのクラウドファンディングがREADYFOR(レディーフォー)で行われている。
妊娠して身体の変化がある女性と違い、男性は妊娠・出産・育児の問題を子どもが生まれる前に自分事として考えるのは意外と難しいもの。だからこそ、妊娠した際に女性だけでなく男性への支援を行い、二人で妊娠中の行動や育児に向けた準備を始める必要がある。
今回のクラウドファンディングを通じて得た資金を元に、産婦人科医や小児科医・助産師などの専門家と当事者である母親・父親の双方が関わり、①父親向け「父子手帳」「リーフレット」の作成・配布、②育児情報を調べられる「教室」「ポータルサイト」の作成、③父親支援のツール開発・研究を行って、男性が父親になるためのサポートを行っていく。
東京都が独自の給付金を出すことを発表したり、 政府が異次元の少子化対策を打ち出すなど、妊娠や育児への支援に力を入れる政策がとられ始めるようになってきた。しかし、親になるために必要なことを学ぶ機会は何十年も変わっておらず、十分なものとはいえないままだ。
今回のクラウドファンディングを通じて、男性が妊娠や育児について学ぶ必要性を理解できるようになり、当事者意識を持って妊娠期間を過ごせるような社会づくりの一歩になることを期待したい。
【参照サイト】「親の健康を守るために」妊娠期から使える、父子手帳を作りたい!
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