男性の育児参加を応援しよう!パパと家族、地域・社会をつなぐ「PAPATO(パパト)」プロジェクト始動

PAPATO

「イクメン」という言葉が世間一般に浸透し、育児休暇を取得する父親も増えてきているが、積極的に育児に参加している男性は決してまだ多いとは言えない。そんな中、少しでもパパが気持ちよく育児できるようにサポートしている団体がNPO法人ファザーリング・ジャパンだ。同団体は2022年1月31日までの期間、クラウドファンディングサイトの「READYFOR」にて、男性の育児を応援する「PAPATO(パパト)プロジェクト」の応援者を募っている。

パパトプロジェクト

PAPATO(パパト)プロジェクト

男性の育児参加を促進する動きが広まる現代にあったって、2021年7月に厚生労働省が発表した雇用均等基本調査によると、男性の育児休暇取得率はわずか12.65%で過去最高を記録しているが、目標の13%には届いていないのが現状だ。こうした状況の下、2021年6月には、育児・介護休業法が改正され、2022年の4月から男性の育児休業(以下、育休)が取得しやすくなる新しい制度が施行される。また、同年の10月からは産後パパ育休(出生時育児休業)制度が創設。父親は子どもの誕生直後8週間以内に最大4週間を2回に分けて育休を取得することができるようになる。

参照ページ:男性育休の取得率初の1割超え。業界・企業規模で差|WOMAN SMARTキャリア
参照サイト:育児・介護休業法について|厚生労働省

PAPATO(パパト)とは、さまざまな悩みを抱えるパパとパパ・パパと家族・パパと地域・パパと社会との間にある距離を縮め、パパが育児や仕事・暮らしのなかで前向きになれる、そんな新しいつながりをつくる子育て応援プロジェクト。発案者であるNPO法人ファザーリング・ジャパンは、これまでオウンドメディア「パパしるべ」や公式LINE「パパしるべ総研」にて、積極的に情報を発信・共有していた。

PAPATOの詳しい内容は、プロジェクトの紹介ページで確認できます。
パパトプロジェクト2

第一弾となる今回の企画では「PAPATOグッズ制作プロジェクト」と銘打って、
・ステッカー
・リストバンド
・バッグタグ
と3種類の「PAPATOロゴ入りグッズ」を作成する。

PAPATOロゴ入りグッズが広く使われるようになり、ゆくゆくは母子手帳をもらうときには自治体から、育休を申請するときには企業から配布されるような、パパになるすべての人が持つようなグッズになってほしいという願いが込められている。リターンは個人の支援者だけが得られるわけではない。法人・組織は応援企業&団体としてプロジェクト終了後に、パパしるべの特設ページへの社名やロゴの掲載ができるのだ。

Life Huggerでは以前、ファザーリング・ジャパンの会員でパパしるべの編集長の杉山錠士さんへのインタビューを行っている。
杉山錠士

テレビやラジオの放送作家として活躍しつつ、家事や育児に取り組む「兼業主夫」の杉山さんは、男性の家事・育児参加について、

「家事・育児はパパ、ママ、それ以外の誰がやったとしても問題がないのに、パパがやること自体がマイノリティだという風潮があります。そしてパパが家事・育児のことを発信すると、叩かれることもあります。「パパしるべ」での発信も含めて活動することで、そういうことがなくなる社会に少しずつ変わっていけばと願っています。」

と、語っている。(「これからのパパに道しるべを示したい」兼業主夫・杉山錠士さんに聞くパパの家事・育児より)

今回集まった支援はグッズの作成や送料だけではなく、プロジェクトを広めるための広報や販路拡大のために使われる予定。また、児童支援に関わる団体への寄付も計画されている。

国連が提唱するSDGs目標5「ジェンダー平等の実現」の達成のためにも、女性だけでなく男性も家事や育児、介護に当たり前に関われるような社会にしていくことが大切なのではないだろうか。パパの存在が社会全体に認知されていけば、パパと何かをつなぐ関係性が生まれるはず。PAPATOプロジェクトを通じて、孤立しがちなイクメンの悩みが少しずつ解消されていくことを期待したい。

【参照ページ】【パパとパパ】【パパとみんな】がつながる子育て応援プロジェクト!
【参照サイト】パパしるべ
【関連ページ】「これからのパパに道しるべを示したい」兼業主夫・杉山錠士さんに聞くパパの家事・育児

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河端 麻紀

愛知県で働く30代のフリーランスライターです。旅行関連の記事を得意としています。SDGsについては現在勉強中で、働きがいも経済成長も感じられる社会を目指しているところです。休日は映画鑑賞とジョギングを楽しんでいます。