一年で最も昼が短く、夜が長い日。それが「冬至」です。2024年は12月21日(土)にあたります。日本では古くから、ゆず湯に入り、かぼちゃを食べて無病息災を願う日として親しまれてきました。
今回は、冬至の日の過ごし方についてご紹介します。冬至をきっかけに、季節の移ろいを感じながら、心と体を整える時間を作ってみてはいかがでしょうか。
冬至とは
中国で古代から使われてきた二十四節気(にじゅうしせっき)は、1年を24の季節に分け、自然の移り変わりを表した暦です。この暦は日本でも農業や生活の目安として取り入れられ、四季を感じる重要な要素となっています。「立春」「夏至」「秋分」「冬至」など、自然の変化を的確に表す名前が特徴です。
中でも冬至は、昼が最も短く、夜が最も長い日であり、陰のエネルギーが最も強まるタイミングとされています。同時に、太陽の力が再び強まり始める転換点でもあり、「一陽来復(いちようらいふく)」と呼ばれるように、悪い運が終わり幸運が訪れる始まりの日と考えられています。
冬至の日に避けるべきこと
ここからは、冬至の日にやるべきではないことを紹介します。
大掃除をする
冬至は「陰のエネルギー」が最も強まる日とされ、静かに過ごすのが良いとされています。そのため、この日は大掃除のように大きなエネルギーを使う行動は避けた方が良いとされています。無理に片付けを進めるよりも、心身を休め、エネルギーのバランスを整えることが大切です。
けんかや争いごとをする
この日は、感情が不安定になりやすいため、けんかや争いごとは避けるのが良いとされています。特に家族や身近な人との関係を大切にし、穏やかな時間を過ごすよう心がけましょう。
冷たいものを食べる
冬至は、一年の中で最も寒さが厳しい時期の始まりとされ、身体を温めることが大切だと考えられています。そのため、この日には冷たいものを控え、温かい食べ物や飲み物を摂ることがすすめられています。特に、かぼちゃやゆず湯など、体を内側から温める伝統的な食べ物や習慣が推奨されています。
冷たいものを食べ過ぎると、体の冷えが進み、健康を損ねる原因になることもあるため、意識して体を労わる食事を選ぶと良いでしょう。
夜更かしをする
この日は、自然のリズムに合わせて早めに休むことで、心身のバランスを整えるのが良いと考えられています。夜更かしをすると、身体が冷えたり疲労が蓄積したりして、健康を損ねる可能性があるため、特に注意が必要です。
また、冬至は「再生」のエネルギーを得る大切なタイミングともいわれており、しっかりと睡眠をとることで、新たなエネルギーを取り込む助けになると考えられています。穏やかに過ごし、質の良い睡眠を意識してみましょう。
冬至にやるといいこと
続いては、冬至の日におすすめの過ごし方をご紹介します。
ゆず湯に入る
冬至にゆず湯に入る風習は、「冬至=湯治(とうじ)」という語呂合わせに由来するといわれています。ゆずの香りや効能が邪気を払うと考えられ、無病息災を祈る意味も込められています。
かぼちゃを食べる
冬至は、運気が下がり、身体が弱りやすい時期と考えられてきました。このため、「ん=運」の音が重なる食材を食べて幸運を呼び込む習慣が生まれたとされています。
特に、「ん」が名前に2つ含まれる食材は「運盛り」と呼ばれ、縁起が良いとされています。冬の七種として知られる食材には、にんじん、きんかん、うどん、なんきん(かぼちゃ)、れんこん、ぎんなん、かんてんの7つがあります。
中でもかぼちゃは、夏が旬の野菜ですが、収穫後に貯蔵することで甘味が増し、冬に美味しく食べられる特徴があります。体を温める効果のあるβカロテンや、風邪予防に役立つビタミンCが豊富で、野菜不足になりがちな冬にぴったりの食材です。
冬至には、先人たちが生み出した食文化の知恵が詰まっていることを改めて感じることができます。
あずき粥を食べる
赤色は魔除けや厄除けの力があると信じられてきました。そのため、小豆粥を食べることで、無病息災を祈り、新たな年を健やかに迎える準備をする意味が込められています。
また、小豆には豊富な栄養素が含まれており、体を温める効果が期待できます。冬至の寒い時期には最適な料理で、消化が良く、胃腸にも優しいため、体調を整えるのにも役立ちます。
一年の振り返りと目標設定をする
冬至は太陽の力が復活し始める「新たな始まり」の日とされているため、これまでの一年を振り返り、次の一年に向けて、新たな目標を設定するのに良い機会です。
一年を振り返る際には、達成したことや成長した部分をリストアップして感謝の気持ちを持つとともに、改善が必要な点や課題を整理しましょう。その上で、次の一年に向けて具体的で現実的な目標を設定することで、より充実した日々を過ごす準備が整います。
冬至をきっかけに、心の整理と未来への準備を始めてみてはいかがでしょうか。
さいごに
冬至は、自然のリズムを感じながら、自分自身を見つめ直し、未来に向けた準備をする絶好のタイミングと言えます。
今年の冬至には、少し立ち止まって、自分や家族、大切な人との時間を意識して過ごしてみませんか。日々の喧騒を離れ、冬至をきっかけに穏やかな時間を楽しむことで、きっと新しい気づきや前向きな気持ちを得られるはずです。
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