ホームセンターの「棕櫚(シュロ)縄」で編む鍋敷で、カフェ風インテリアに挑戦

鍋敷き

キッチンだけでなくアウトドアで使うことも多い「鍋敷き」。ダッチオーブンの料理を並べる際に役立つので、おしゃれなテーブルコーディネートには欠かせないアイテムです。布やタイル、シリコン、木の他にも、藁(わら)などで編まれた鍋敷きなどもあり、使わない時には部屋に飾ってインテリアのアクセントにすることもできます。

今回は、ぼてっとした質感が魅力の、壁にかけておくだけでもインテリアに映える、ドーナツ型の鍋敷きの作り方をご紹介します。材料はすべてホームセンターで簡単に手に入るものばかり。環境にもやさしい、国産の棕櫚(シュロ)縄を使い、誰でも簡単に編み上げることができます。

シュロ縄とは

ヤシ科のシュロの木は古くから日本人の生活に関わりが深く、縄やたわし、敷物など、さまざまな用途で用いられてきました。シュロの木は、乾湿、陰陽の土地条件を選ばず成長します。水やりなどの手間もあまりかからないため、日本中どこでも簡単に育てることができます。

シュロの木の特徴として、葉・実・木の皮と余すことなく利用することができます。また、耐寒性と耐火性を兼ね備えているため、生活で使う道具の材料としても、使い勝手がいい植物です。

シュロの木
シュロ縄は、木の皮の部分を原料としています。皮を煮沸してから天日干しするなどの工程を経て繊維を取り出し、ねじり合わせて縄にします。自然素材で土に還るシュロ縄は、環境負荷が軽く、丈夫で雨風にも強いことから、農業や園芸で用いられることが多いです。

たわしやほうきの原料でもあるシュロは、熱にも強く暑い鍋などをおいても変色しづらく、キレイな状態で長く使うことができるので、鍋敷きの材料に適しているといえます。

シュロ縄の鍋敷きを作ってみよう

シュロ縄は2~3種類ほど色がありますが、ここでは赤(赤茶色っぽい色)を使用し、直径約20cmほどの鍋敷きを作っていきます。厚さや大きさは好みですので、ここで紹介する作り方を参考に自分流にアレンジしてみてください。

用意するもの

シュロ縄
  • シュロ縄 3mm×37m(色は好みですが、今回は赤)
  • 直径8~10cmほどの丸い容器(筒状がベスト)
  • はさみ
  • 新聞紙(作業中は棕櫚の繊維が飛ぶので、下に広く敷きます)

※シュロ縄は、パーム縄混合のものもあります。どちらも天然素材で土に還る素材なので、安心して使用できます。(写真にはシュロ縄の横に麻紐が写っていますが、今回はシュロ縄だけを使って編みます。)

鍋敷きの作り方

  1. 筒状の容器にシュロ縄を巻き付ける
  2. 鍋敷きの芯となるので、だいたい10~15巻き程巻き付けていきます。ふっくらした形状にする場合は少し多めに巻くことをおすすめします。形が崩れないように、2~3か所を短く切った縄で仮止めをしてから容器から外します。
    作り方1

  3. 縄を編む準備
  4. 長く切った縄を2つ折りにして二方向から編んでいきます。切る時の注意点としては、長さが必要になってくるので、少し多めに、5~6mくらいの長さを切り取って縄を半分に折ります。後から足りないよりは少し余るくらいの余裕をもたせるのがポイントです。重ねた状態で真ん中を、先ほど巻いた芯の部分の下に入れます。輪っかの中に下から紐を通して締めます。
    作り方2

  5. 左右それぞれ編んでいく
  6. まずは右側から、縄を右側の上から芯の後ろを通って下から前に出し、上側の輪の中に入れ引き締めます。それを半分まで繰り返した後、左側も同様に編んでいきます。
    作り方3

  7. 編む作業を2~3回繰り返す
  8. 一重だと厚みが出にくいため、少しふっくらさせるためにも同じ作業を2~3回繰り返していきます。2回目以降は1回目よりも厚みが増してくるので、少し長めに最初の縄を取ることをおすすめします。
    作り方4

  9. 引っ掛ける紐を付ける
  10. 編み終わったら余った紐を使って、引っ掛ける紐を作ります。残りは(太めのかぎ針などで)見えないように処理したら完成です。

少しボコボコした手作り感のある風合いで、ふっくらと可愛いフォルムの鍋敷きができました。

シュロ縄鍋敷きの特徴

  • 熱に強く、テーブルを傷つけない
  • 軽く持ち運びしやすい
  • 天然素材で安心、地球にもやさしい
  • インテリアとして映えるデザイン

どのよう部屋や小物にも馴染む色やデザインです。

自然の材料で作った優しい色合いの鍋敷きがあると、キッチンがおしゃれなカフェのような空間になり、毎日の家事のモチベーションも上がります。

今回は材料としてホームセンターで購入できるシュロ縄を使いましたが、シュロ縄以外の自然素材であれば、藁や麻紐なども、ホームセンターなどで気軽に手に入れることができます。藁や麻紐を使って作る鍋敷もまた違った味が出て素敵です。気になる素材で自分のお気に入りの鍋敷きを作ってみるのもいいですね。

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Yoko

留学時代に住み込みのベビーシッターのアルバイトを経験し、英国の家や庭を愛しDIYを楽しむ暮らしに影響を受ける。自宅の模様替えが趣味で、心地よい部屋作りのための掃除は欠かさない。海外での出産経験から、世界の教育・子育て事情にも興味あり。