大胆かつ美しい柄を生み出す、蝋を布につけて防染を行うバティック(ろうけつ染)。「伝統生地を纏(まと)う」をテーマに、アフリカ・ベナンの職人が作るバティックを使った大人のためのブランドAFRICL(アフリクル)が、バティックと日本の伝統工芸との融合をはかる「Limited line 逢-Ai-」を2022年9月2日にリリースした。
AFRICLの沖田紘子代表は国内外の手仕事と「暮らすような旅」を愛し、今まで何度も引き付けられてやまない美しい伝統工芸に出逢ってきた。そのなかで海の向こうの伝統工芸と日本のものとの融合を通じ、身近に感じてもらう目的で誕生したのが「Limited line 逢-Ai-」だ。「世界のどの地にも、そこで暮らし、紡がれてきた人々の物語の数だけ伝統工芸がある」。この限定販売を通して、人々がそのように想いを馳せるきっかけ作りを目指している。
「Limited line 逢-Ai-」のアイテムを紹介する。
【漆芸 × バティック】
「箔押し 花弁ピアス」
ベナンの伝統生地バティック(ろうけつ染)の大胆な柄に金箔を重ねた生地が、花弁のように揺れるチェーンピアス。生地の裏が漆塗りで、2枚の花弁が動くたび朱漆の美しい彩りがちらりとのぞく。
「螺鈿 カルトナージュ ピアス」
フランスの厚紙工芸「カルトナージュ」を用いて菱形にしたピアスには、正絹の京組紐がタッセルのように揺れている。日本、ベナン、フランスの伝統工芸が耳元で楽しめるのが特徴だ。可愛くて毎日でもつけたくなる。AFRICLの哲学のひとつ「とっておかない、とっておき」がまさに表現された一品だろう。
漆芸を施したのは漆を究め、漆を科学する漆のスペシャリスト佐藤喜代松商店。伝統の枠のみに留まらず、京都の地で伝統産業として欠かせない漆の可能性を探求し続けている。
【重彩染 × バティック】
三種のお服
※AFRICLでは、和服を纏っていた時代に当たり前だった「纏うものは一生もの」という感覚をもう一度当たり前にしたいという願いで、纏うアイテムを「洋服」ではなく「お服」と呼んでいる。
重彩染を手掛けたのは、常識にとらわれないクリエイティブな発想と表現で、数々の染色技法を開発、職人歴半世紀にして現在も新たな染色技法の探求を続ける染色家・西田清氏。
【京表具 × バティック】
表具アートパネル
表具アートパネルの制作は、京表具の展示会「表美展」にて数多くの賞を受賞し、京表具の新たな形を表現すべく表具アートブランド coller を立ち上げた表具師・小野澤光紀氏だ。
「Limited line 逢-Ai-」は、毎年AFRICLの開業日である9月2日より期間限定コレクションとして計画されている。皮切りとなる今年は漆芸、京表具、染色、三種の伝統工芸と融合したアイテムが登場した。
【限定販売詳細】
販売:9月2日の21時~
場所:AFRICLのオンラインストア
販売・受注期限:~同年10月16日(日)
※リリース後は、東京・京都・鎌倉の各地で開催される展示会やPOPUPでも、アイテムに出逢うことができる
ものの寿命をより長く、大切に扱うことが見直されている今、AFRICLの根底にある考え方に共感できる人は多いだろう。国内外の伝統が融合した手仕事やお服、心がときめくとっておきを手に入れて、作り手やもの作りの背景に想いを馳せてみたい。
【参照ページ】AFRICL
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