ファッションリフォームサービスの「マジックミシン」は、この夏、新たなきものリメイクサービスをスタートする。その内容は、着物の帯からバッグへのリメイク、また着物から日傘へのリメイクを行うというもの。着物リメイクは全国35のマジックミシンの店舗で、帯リメイクは23の店舗で受け付ける。
日本の伝統的な衣装である着物だが、年々市場規模は縮小している。株式会社矢野経済研究所の調査によると、2011年には3,000億円であった呉服小売市場規模は、2019年には2,605億円にまで落ち込んだ。コロナ禍もあり、今後はさらに作っても売れない状態が予想されている。
問題を抱えているのは、決して呉服業界だけではない。衣料業界全体でも服の大量廃棄問題は大きな問題となっていて、日本の家庭では年間約48万トンもの洋服が廃棄されているというのだ(環境省調べ)。
「洋服を直して長く着る」ことを事業内容としているマジックミシンでは、この問題を深刻に捉えており、サステナブルファッションの浸透を目指して、今回の着物リメイクサービスの導入に踏み切っている。
帯の中でも格式が高い袋帯一本をリメイクに用いると、2~3個のバッグができあがる。バッグの仕様やサイズは相談できるため、自分好みのバッグを期待できる。納期の目安は1週間、価格は1点8,800円(税込)~で、新品のバッグを購入するよりもお得に済ませられそうだ。
着物リメイクでは、1枚の着物を使うことで1本の日傘が作られる。先端から持ち手先までの長さは約69cmとやや大きめ。日差しからしっかり肌を守りたい夏に大活躍してくれそうだ。こちらも納期は約1週間、1点19,800円(税込)~オーダーできる。
着る機会こそ少なくとも、成人式や結婚式など人生の節目で着ることが多い着物に強い思い入れを持つ人は少なくない。思い出の品である着物や帯はつくりがしっかりしているので、形を変えることで長く愛用することができそうだ。
【参照サイト】マジックミシン
河端 麻紀
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