11月に入り、2022年も残すところあと2カ月となった。そろそろ年末のお歳暮や年越しの予定について考える人も増えてくる時期ではないだろうか。
株式会社クロス・マーケティングが全国20~69歳の男女を対象に実施した「年始のあいさつに関する調査(2021年)」によると、新年の挨拶はLINEやメールで済ます人と、年賀はがきを贈る人の割合がほぼ同じという調査結果がある。
年齢層で大きな差があるとはいえ、まだまだ年賀状のニーズも高いようだ。年賀状専門の印刷通販サイト「年賀本舗」を運営する西岡総合印刷株式会社は年末年始を控え、「年賀状」をより環境に適したものにアップデートする取り組みとして、バナナを原料にした「バナナペーパー年賀状」の取り扱いを発表した。
バナナペーパー年賀状とは、バナナ繊維を主原料に、古紙やFSC認証パルプを加えて作った紙を使用している年賀状だ。バナナ繊維は、アフリカのザンビアで栽培されているオーガニックバナナの”茎”から採取されるもので、「ワンプラネット・ペーパー®️協議会」が開発した用紙だ。
協議会メンバーが販売したものを西岡総合印刷が購入し、1000年以上の歴史を持つ「越前和紙」の製造工場と協力し年賀状へと加工しているという。
元となるバナナペーパーは、クリームがかった色味に和紙製法独特の繊維の粒が広がり、日本人に馴染み深い風合いに仕上がっている。柔らかな手触りの中に、古紙や茎の心地よいザラつきが節々に当たり、つい何度も触りたくなる質感だ。紙として国内初のフェアトレード認証(WFTO認証)も受けており、はがきにもその旨が印刷される。
廃棄していたバナナの茎をアップサイクルする行程が、アフリカの貧困層の村に新たな雇用を生み出し、同時に年賀状用紙のための森林伐採を削減する効果もある。
西岡総合印刷と年賀本舗は、バナナペーパー年賀状の販売開始を記念してはがき1枚につき80円のところ、50円(税込)の割引価格で提供するとこのこと。詳しくは年賀本舗の特設ページをご覧いただきたい。
バナナペーパー用紙が好評なら、年賀状以外の用途にも注目されるだろう。今年の年賀状は、環境にも優しいバナナペーパーを使ってみてはいかがだろうか。
【参照サイト】年賀本舗
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斉藤雄二
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