江戸で育まれてきた、金銀砂子細工などの加飾紙製造を手がける有限会社湯島アート(以下 湯島アート)が、Makuakeにてクラウドファンディングを開始した。
かつて、和室が主流であった日本家屋では、襖紙の多くに装飾が施された「加飾紙」が使用されていた。加飾とは、機能を変えずに見た目や質感を変える処理のこと。しかし、洋室が主流になった今、加飾紙の需要は減少し、量産品の安価な襖紙が流通するのが現状だ。
今回、たくさんの人に加飾の魅力を知ってもらいたいとの想いから、クラウドファンディングが企画された。集めた資金は、加飾についての情報発信や気軽に加飾を体験できるキットの開発、加飾のワークショップ会場として使用する工房改修費用に充てられる予定だ。
今回のプロジェクトでは、砂子硝子(すなごがらす)の新商品が支援金額に応じて支援者に届けられる。砂子硝子は、ガラスに、金箔、銀箔、そして金銀箔を細かな粒子状にした砂子を、数回に分けて蒔いて押さえてを繰り返し、最終的に図案を描き出す加飾を行ったもの。
砂のように繊細なデザインは砂子硝子ならではの魅力だが、ガラス材への金箔加飾は難しく、これまではガラスと一緒に焼き付けるか、漆を使って蒔絵にするほかなかった。しかし、今回の開発では襖絵で培った砂子加飾技法を応用したことで、より細かい箔による造形が可能に。型を使うことで、自由な造形も作り出せるようになった。
1万円以下の支援でも、多様な箔が散りばめられた世界にひとつだけの豆皿や、伝統的な琳派をモチーフにした丸皿、また硝子の箸置きなど、お礼の品のラインナップは豊富だ。8,900円(税込)の支援で受け取れる豆皿セット「Tsumugu」はギフトにぴったり。
9,900円(税込)の支援で贈られる「ガラスのお猪口とお皿のセット」は、飲み物が触れないお猪口の外側に加飾がされており、洗練されたデザイン。来客があった際などのおもてなしの場面で重宝しそうだ。
食材の魅力を引き出してくれる食器は、私たちの食生活を豊かにしてくれる存在といえるだろう。温故知新の精神から生まれたような今回のプロジェクト。ひとつ手に取ってみると、日本古来の伝統と最新の技術の両方を感じることができそうだ。
河端 麻紀
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