2020年のコロナ禍以降、冠婚葬祭や学校行事の中止で日本の生花業界は苦境に立たされている。その一方で、引きこもり需要から家に花を飾る人が増えていることをご存じだろうか。「リモートワークをしているときに、明るい色の花が目に入ると励まされる」「花の世話をしていると、心が癒される」と多くの人が感じるようだ。
現に⼀般社団法⼈花の国⽇本協議会が2020年に行った調査では、「おうち時間が増えてから花やグリーンを飾りたい気持ちが増した」と回答した人は、全体の9割を占めることに。「自宅に花を飾る頻度が増えた」という回答者は約6割に達した。
そんな時代にあって、花を長生きさせる瓦の花器「Karen(かれん)」が大きな注目を集めている。「時を止めるフラワーベース」のキャッチフレーズが印象的なKarenは、雑貨品を企画開発する株式会社アメイズプラスと、創業102年の歴史をもつ老舗窯元の株式会社神仲(以下 神仲)が開発したもの。
神仲は日本三大瓦のひとつ「三州瓦」の老舗で、神仲が本社を構える愛知県高浜市は「瓦の町」として発展してきた。しかし近年は持ち家着工件数の減少や他屋根材の台頭により、需要が減少傾向に。そんな中で、瓦の良さを感じてもらいたいという想いからKarenは開発された。今年クラウドファンディングサイトのMakuakeで販売したところ、わずか1日で目標金額を達成し、掲載終了時には1200%を超える達成率を記録した。
Karenの最大の特徴は、表面に炭素をまとったいぶし瓦と同じ材質を用いた本体。炭素には有害な有機物を吸着し、水をきれいする作用があることから、花の劣化を緩やかにすることができる。また、炭素に含まれる豊富なミネラルは花を健康する効果があるのだ。
採水後5日間経過した水道水に含まれる一般細菌数の変化を観察したところ、通常のガラスの花瓶は1㎥中50,000であったのに対し、Karenに含まれる数はわずか36,000。Karenの品質の高さを証明する結果となった。価格は4,950円(税込)で、オンラインサイトから購入することが可能だ。
シルバーカラーでシンプルな形状のKarenは、和室にも洋室にもしっくりなじむデザイン。「家を守るもの」として使われてきた瓦だが、Karenは「花を守るもの」として家の中を輝かせてくれそうだ。
【参照サイト】amepla(Karen購入サイト)
【参照サイト】Makuake
【参照サイト】株式会社アメイズプラス
【参照サイト】今、自宅に花を飾りたい人が90%も!⼀般社団法⼈花の国⽇本協議会
河端 麻紀
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