株式会社マルニファニシングは7月7日、サステナブルな取り組みとして、ユーズド家具をアップサイクルして販売するオンラインサイト「MARUNI FURNISHING(マルニ ファニシング)」をスタートさせた。90年以上の歴史を誇り、日本の木工家具製造に革命を起こしてきたマルニ木工の知識や技術、経験を活かし、中古家具市場をより持続可能にしたいという思いから生まれたものだ。
リリース第一弾は、1952年〜1976年製を示す「孔雀マーク」の付いたデルタチェア、ソファ、テーブルなど10点を販売。
1960年代のモデルは、家庭向けインテリア製品が”木製”だった時代に作られたものだ。現代では見られない重厚さやヴィンテージ感が魅力で、中古家具市場でも非常に人気が高いものとなっている。
株式会社マルニファニシングは、それらをただ単に修理して元通りに直すのではなく、再塗装や座面の張替えに現代のエッセンスを取り入れるという方針を採用。その結果、同社製品の持つ特徴的なデザインとモダンな雰囲気が混ざりあい、独特な表情に仕上がった。
企画製造でもオーダーメイドでもない、「古くなった家具のリメイク」であり、修理によって新しい価値を付加されている。点数が限られているため、価値の高いラインナップとなりそうだ。
オンラインサイト「MARUNI FURNISHING」では、初期ラインナップの発表と同時に、不要になったマルニ木工製家具の引き取りサービスも実施している。現在は、1950年〜1970年代に製造された家具のみの受付ている。「古くなって処分に困っていた」や「閉店やリニューアルで家具が不要になった」といった悩みを持っている人は、公式サイトから問い合わせてみてはいかがだろうか。
また、MARUNI FURNISHINGの新ラインナップが気になる人は、公式ニュースレター(メールマガジン)への登録もおすすめだ。優先的に入荷情報を更新しているようなので、早めに最新情報をキャッチできる。
親会社である株式会社マルニ木工は、FSC®、PEFC認証を取得した事業者だ。2007年には、木材や張り材の有効利用やエネルギー消費管理の専門チームを創設し、木工業界が抱える問題の対症療法だけにとどまらない、根本的な課題解決にも挑戦している。自社工場では、オリジナルの図面を保存し、張り替えから塗装まで全行程の修理が可能な体制が取られており、生産から修理まで一貫して対応できるメーカーだ。
「企業が自社製品に対し可能な限り最後まで責任を持つ」という考えはSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にも合致しており、サステナブルな側面はもちろんのこと、古くからのファンにとっても非常に嬉しい試みだ。
【ウェブサイト】MARUNI FURNISHING
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斉藤雄二
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