株式会社やよいディライトは、素材から製造まですべて岩手県内で作成したダウンジャケット「IWATEDOWN(イワテダウン)」をクラウドファンディングサイトのMakuake(マクアケ)にて予約販売を開始した。
寝具メーカーのやよいディライトがダウンジャケットを開発したきっかけは、ファッション業界での大量廃棄と、労働環境の問題を知ったことにある。世界的な潮流であるエシカル消費を意識したものづくりへの転換の必要性を強く意識するようになり、未来の地球や子どもたちのため、やさしさが100年続いていくことを願いプロジェクトを立ち上げた。
今回はプロジェクト第1弾として、「オールメイドイン岩手」のダウンジャケットを作る。やよいディライトの強みである羽毛と、縫製工場の多い岩手県の地域性を活かし、羽毛の封入から縫製に至るまで岩手県内の縫製工場で制作。1着1着丁寧に仕立て上げ、厳正なチェックをクリアしたものだけが商品として認められる。貴重な素材を使用しているので製造数は255着限定で、全てシリアルナンバー入りだ。
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」とかつて農民芸術概論綱要で宮沢賢治が記したように、IWATEDOWNも「つくる」から「つかう」まで全てのプロセスで「しあわせ」を追求し、皆がしあわせになれるようなものづくりを行えるよう、携わったすべての企業と適正な価格での商取引を心掛け製造している。そんなIWATEDOWNは、フィルパワー810の完全国産羽毛を使用して作られている。
フィルパワーとは、羽毛のかさ高性を現す単位のこと。一般的に700フィルパワーを超えれば高級ダウンと位置付けられているものが多い中、IWATEDOWNに使用している羽毛は、810フィルパワーの高数値を計測。清潔な環境で飼育された岩手カモのやわらかい胸の毛の部分だけを採取し、さらに選別機にかけて素毛を選別する。寝具メーカーのやよいディライトだからこそ、質の高い羽毛でダウンジャケットの製造が可能だ。
また今回のプロジェクトには、岩手県のクリエーター、現代アート作家の松嶺貴幸氏とヘラルボニーの契約作家、田﨑飛鳥氏の2名が参画している。
松嶺氏は、岩手県盛岡市を拠点に活動しており、今回バックプリントのデザインにBlast Painting(爆竹アート)という作画法を起用。ジャケットに袖を通して頂く方の内側に、爆発的なチャレンジがあることを願い、爆破させた絵具の1発1発をデジタルスキャンをして一面にちりばめた。
田﨑飛鳥氏は、生まれながらにして、脳性麻痺と知的障害がある岩手県陸前高田市在住のアーティスト。「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、2000点を超えるアートデータを軸にライセンス事業を展開することで、知的障害のあるアーティストの才能を世に発信し、「障害」という言葉のイメージ変容に挑戦しつづけている。バックプリントデザインには「森の道-赤い道」を起用。道に希望を託すような表現と、木々の隙間から見える空の表現や道の色合いに悪戦苦闘しながら絵具を繰り返し重ねた力強さを表現されている。
たくさんの想いを詰め込んだIWATEDOWN。着心地も良く着て暖かいことはもちろんだが、心も温まる1着だ。
商品情報
商品:ダウンジャケット
サイズ展開:メンズ(M、L、LL)、レディース(M、L)
カラー展開:メンズ(ブラック)、レディース(ブラック、ブラウン)
素材:表地:ポリエステル100%、裏地:ポリエステル100%
羽毛:岩手県産 羽毛含有率:ダウン93%、フェザー7%
フィルパワー:810fp
羽毛洗浄度(透視度)2000㎜ ※JIS規格平均値1000㎜
シリアルナンバー入り
価格:¥154,000 ~
※スタートアップモデルのため数量限定
【参照サイト】IWATEDOWN
【参照サイト】株式会社やよいディライト
高橋 真理
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