ヘラルボニーが障害のある人のための災害情報共有「#障害者を消さない」開始。寄付活動もスタート

株式会社ヘラルボニーが、1月1日(月)に発生した令和6年能登半島地震を受け、障がいのある人やその家族のための災害情報を届ける活動「#障害者を消さない」を開始した。

避難所などにおいて困難を抱える障害のある人たちのためのガイドライン・災害時に役立つ情報をまとめた特設ページ「障害のある人のための災害ガイドライン」には、当事者のほか、外国人やことばが分からない・話せない・発音がはっきりしない人といったさまざな事情を持つ人のための情報が共有されている。

イラストや多言語を用いた指差しコミュニケーションが可能な「災害用コミュニケーションボード」、障がいの特性と対応方法が記載された「防災カード」、自閉症などの発達障がいのある人に、災害状況の説明と理解を促すときに活用できる「防災・支援ハンドブック」など、ケース毎にまとめられたさまざまな情報にアクセスできる。

同名のハッシュタグ「#障害者を消さない」では、SNSの特性を活かしたリアルな情報共有が可能だ。困っていることや優先度の高い情報を、当事者やその家族だけでなく、多くの人に届けるために、常時募集している。

ヘラルボニーが災害情報共有活動「#障害者を消さない」開始。寄付活動もスタート

詳しくは、特設ページ「障害のある人のための災害ガイドライン」や、ヘラルボニー公式Xアカウント(@heralbony)を確認してみて欲しい。

また、同ページや公式アカウントでは、震災と「#障害者を消さない」活動に関連した寄付活動の案内や、活動状況といった情報も発信中だ。

東日本大震災のとき、知的障がいのある人と一緒に避難所に身を寄せていた家族が、その場を離れることを余儀なくされたケースがいくつもあった。

障がいのある人のなかには、突然の環境の変化に対応できずにパニックを起こして大声を出したり、落ち着きを失ってしまう人も多いという。

自宅が倒壊し、帰る場所がなくなってしまった人や、身内の安否が未だに不明な人など、さまざまな事情を抱えた人が集まっている避難所での共同生活は、当事者本人はもちろん、親族でさえ、どう対処していいか分からない。

そういった人たちのリアルな声や、具体的な対処法などを届けるためにスタートしたのが、「#障害者を消さない」活動だ。

「具体的にどんな情報が共有されているのか?」や「当事者たちはどんなことに困っているのか?」など、本活動に対する解像度も上がるので、ぜひ一度目を通してみよう。


【参照サイト】障害のある人のための災害ガイドライン
【関連ページ】能登半島地震への寄付を行える義援金・支援金窓口まとめ

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斉藤雄二

「フレキシタリアン」を実践している静岡在住のWebライター。これまでモノ系、テクノロジー、サイエンス、ビジネス、ファッションといったジャンルで執筆してきました。趣味は読書とフィットネスと料理。最近は愛車のfiat500でドライブに出かけるのが楽しみです。