本格的なアウトドアシーズンを迎え、日本各地で自然を楽しんでいる人が見られる。しかし、地球温暖化の影響で、私たちに豊かさや感動を与えてくれる自然の風景や生態系が、変わりつつあるのが現状だ。とはいえ、生物にどのような悪影響を及ぼしているのか詳しく理解し、説明できる人は決して多くはない。
そんななか、環境省は、いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」を活用した「気候変動いきもの大調査(夏編)」を開始している。この企画は、地球温暖化の影響で住む場所が変化している可能性がある生物をアプリで観察・記録・共有し、地球温暖化の影響を明らかにしていくとともに、脱炭素アクションを呼びかける目的で行われている。
Biomeには、日本国内ほぼ全種となる約9万2千種の動植物が収録されている。参加者は、Biome内で設定された「クエスト」と呼ばれるさまざまな課題解決に挑戦する。具体的には、テーマに沿って選別された対象の生物を見つけ、写真を撮影・投稿することで課題の達成をしていく。クエストは、全部で27個(変更の可能性あり)用意されており、市民参加型の調査イベントになっている。
この調査で得られたデータを集約し、分析結果をわかりやすく発信することで、一人ひとりに地球温暖化の影響を身近に感じてもらい、地球温暖化対策である「COOL CHOICE(クールチョイス)」の実践を目指している。このCOOL CHOICEとは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、脱炭素社会づくりに貢献する製品への買換えやサービスの利用、ライフスタイルの選択など、「賢い選択」をしようとする取組みのこと。今後ぜひ覚えておきたい言葉だ。
今回、アウトドアブランドである株式会社モンベル(以下 モンベル)とのコラボクエストを2021年9月30日(木)までの期間限定で実施している。「モンベルフレンドエリア」から、クエストの対象種が生息するエリアを紹介するほか、モンベル監修の安全・快適なアウトドアに関するガイドラインも学ぶことができる。
クエストのカテゴリーは、地球温暖化の影響を受けている可能性のある生物を見つけて、課題のクリアを目指す「調査クエスト」と、エコな生態をもつ生物を取りあげ、その生態や行動から地球温暖化対策を学ぶ「啓発クエスト」のふたつ。これらのクエストを達成した参加者は、アプリ内でバッヂを獲得できる。さらに、抽選でモンベル製品を含んだオリジナルノベルティをもらえるのもお楽しみだ。
こうしたイベントに参加することで、地球温暖化の現状を知るだけでなく、地球環境や美しい自然の風景を守るため、どのような行動をするべきか考える良い機会となる。身近な生物を観察して、地球温暖化の影響やその対策となるアクションを学んでみてはいかがだろうか。
【参照サイト】気候変動いきもの大調査
【参照サイト】いきものコレクションアプリBiome
【参照サイト】Biome iPhone・iPad版
【参照サイト】Biome Android版
【参照サイト】モンベル
河端 麻紀
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