自然の中で五感を解放して過ごす、キャンプや山登り、バーベキュー、川遊びや海水浴は、心も体も気持ちよくなれる楽しい時間です。ただ、屋外にいる時間が長いので肌へのダメージが心配ですよね。そこで今回は、山や海によく行く筆者が、実際にいろいろ使ってみた結果「これは良い!」と感じた、環境にやさしく、日焼け止めとしての効果も使い勝手も抜群の日焼け止めを2つ、ご紹介します。
日焼け止めが環境に与える影響とは?
現在、サンゴ礁が死んでしまって真っ白になる「白化現象」が問題になっています。その原因の一つが、日本で販売されている多くの日焼け止めに含まれる「オキシベンゾン」「メトキシケイ皮酸エチルヘキシル(オクチノキサート)」。ハワイやパラオではすでに使用が禁止されています。海水はもとをたどると川を通って山に行きつくので、こうした成分が含まれる日焼け止めの使用は山でも控えた方がよいです。
アウトドアに適した日焼け止めを選ぶ時のポイント3つ
とはいえ日焼け止めをつけないと、肌に紫外線のダメージが蓄積され、将来のシミやシワ、たるみの原因になります。では、どんな基準で選ぶとよいのでしょうか? 海や山に悪影響がなく、日焼け止めとしての効果も高いことを見極めるための基準をまとめました。
- サンゴに悪影響を及ぼす「オキシベンゾン」「メトキシケイ皮酸エチルヘキシル(オクチノキサート)」が使われていないもの
- 環境負荷が低い証明として、パッケージや説明に下記の記述やマークが入っているもの(
記述:「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」「Reef Safe(サンゴ礁に安全)」
マーク:「ECOCERT」、「Protect Land + Sea Certified」 - 強い紫外線から肌を守る指数である「SPF」と「PA」の値が高いもの。目安としてはSPF50以上、PA+++以上
※上記すべての記述やマークが入っている必要はありません
【参照】サンゴ礁に有害な成分を含む日焼け止めの禁止について(在パラオ日本国大使館)
【参照】 A BILL FOR AN ACT(英語・ハワイ州政府)
【参照】【学ぶハワイ】ハワイの海を守ろう!(ハワイ州観光局)
【参照】紫外線環境保健マニュアル2020(環境省)
おすすめの日焼け止め紹介と使用感レポート
今回は、山登りが好きで、家族で海や川に遊びに行くことも多い筆者が実際に愛用している、上記全ての基準を満たしたアウトドア用の日焼け止めを2つ、使用感のレポートと共にご紹介します。
利便性バツグンの「OUTDOOR UV」
「OUTDOOR UV」は、アウトドアでの使用を想定して開発された、スティック型の日焼け止め。リップスティックより少し大きいくらいのサイズ感です。SPF50+ PA+++なので、日焼け止め効果も高いです。
「海や山などの自然への負荷は?」とメーカーに問い合わせたところ、以下のお返事をいただきました。
山や川に関しては、ノンケミカルで化学合成成分を一切使用しておらず、環境やお肌のことも配慮しています。海洋フレンドリー処方(紫外線吸収剤を使っていない)ですので安心してご利用いただけると思います。
先日、山に登った時に使用したところ「片手でスティックを持って塗り直せる」ことの利便性に感動しました。バックパックの小さなポケットに入れて持ち運べるのも楽でした。また、虫よけの効果が期待できると言われているペパーミントとユーカリの精油の香りがつけられているので心強いです。ウォータープルーフ処方ですが、使用後は石けんで落とせる点も助かります。
「OUTDOOR UV」は、ほとんど私の理想を満たしているのですが、ひとつリクエストをするなら、容器がプラスチック製なので、リサイクルされたプラスチックや生分解性のある素材になったらいいなあ、と感じました。
ちなみに、山で使った時の便利さに感動し、現在は日常的に使っているショルダーバッグに入れて、気づいた時に塗るようにしています。実は私、日焼け止めを使い切るのが苦手なのですが、この日焼け止めは最後までしっかり使い切れそうです!
- 商品の詳細を見る:OUTDOOR UV公式サイト
脱プラの容器がステキ!Badger(バジャー)の「ADVENTURE SPORT」
米国のナチュラルコスメのブランドであるBadgerの日焼け止めは、ネット検索で調べていて見つけました。全成分中のオーガニック成分98%で、容器は缶です。「Protect Land + Sea Certified」という海や山を守ることを証明する第三者の認証を受けており「Reef Friendly」と書かれています。アウトドアでの使用を想定しSPF50のウォータープルーフ処方になっているので、日焼け止めとして実力も安心です!
実際の質感は、ちょっと固めのクリームです。これを手に取って体温で少し伸ばしてから肌にのせています。肌にしっかりついている実感があるので、山や海に行く前に塗っておくと良さそうです。私の場合は山登りの朝、メイク下地のような感覚でこの日焼け止めを塗っておき、山登りの最中はスティック型のOUTDOOR UVを塗りなおしています。
なお、あえて残念ポイントをあげるとしたら、石けんだけではオフできずクレンジングを使ってしっかり落とす必要があること。そして、まだ日本では一般的に売られていないことです。私はオーガニックコスメやサプリメントが揃うECサイトiHerbで購入したので、気になる方はそちらで見てみてください。
- 商品の詳細を見る:iHerb 公式通販サイト
環境に配慮した、アウトドア用の日焼け止めを選ぼう!
海や山での遊びは、そのフィールドが美しく保たれているからこそできること。環境への悪い影響を残さないことは、そこで遊ぶ者の責任です。環境負荷の低い日焼け止めを選ぶことは、今日から始められることの一つなので、ぜひ環境に配慮したアウトドア用日焼け止めを使ってみてください!
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曽我 美穂
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