暖房を使う前に。冬の光熱費を抑える住まいの工夫

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窓に断熱シートを貼る手

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「朝晩が冷えてきたけれど、暖房をつけるのはもう少し先にしたい」「去年の冬は、電気代の請求を見てびっくりした」。11月が近づくと、そんな気持ちになる方も多いのではないでしょうか。

冬の光熱費は、暖房の使い方だけでなく、住まいがどれだけ熱を逃がしにくいかでも変わります。暖房を本格的に使い始める前の今なら、窓やすきま、床まわりに少し手を入れておくだけで、同じ暖房でも部屋が暖まりやすくなります。

この記事では、暖房シーズン前にやっておきたい住まいの工夫を、手軽なものから順にまとめました。暖房器具の準備や、電気の契約を見直すときのポイントもあわせて紹介します。

目次

  1. 冬の部屋が暖まりにくいのは、熱が逃げているから
  2. 窓まわりの工夫で、熱の出口をふさぐ
  3. すきま風と足元の冷えを減らす
  4. 暖房器具は、使い始める前に点検を
  5. 湿度と服装で、体感温度を上げる
  6. 住まいの工夫とあわせて、電気の契約も見直す
  7. まとめ

冬の部屋が暖まりにくいのは、熱が逃げているから

暖房をつけてもなかなか部屋が暖まらないとき、原因は暖房器具ではなく、住まいから熱が逃げていることにあるかもしれません。

一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の資料では、冬の暖房時に住まいから外へ逃げていく熱のうち、約58%が窓などの開口部からとされています。外壁や換気からはそれぞれ約15%、床は約7%、屋根は約5%です。つまり、熱の出口として最も大きいのは窓ということになります。

逃げる熱が減れば、暖房の設定温度を上げなくても過ごしやすくなり、結果として光熱費とエネルギー消費の両方を抑えることにつながります。まずは、いちばん大きな出口である窓から見ていきましょう。

窓まわりの工夫で、熱の出口をふさぐ

厚手のグレーのカーテンをつまむ手

カーテンは「丈」と「閉めるタイミング」を見直す

手軽に始められるのが、カーテンの見直しです。厚手のカーテンに替えるだけでなく、丈にも注目してみてください。窓との間や床とのすきまから冷たい空気が流れ込むため、床に届くくらいの長さのカーテンにすると、冷気が部屋に広がりにくくなります。

閉めるタイミングもポイントです。日中は日差しを部屋に取り込み、日が落ちる前にカーテンを閉めると、昼間にためた暖かさを逃がしにくくなります。

カーテンを新しく買い替える前に、今あるカーテンの丈が足りているか、すきまができていないかを確認してみるのもおすすめです。

断熱シートやカーテンライナーを足す

窓ガラスに貼る断熱シートや、カーテンと窓の間に吊るす断熱用のライナーは、ホームセンターなどで手に入り、賃貸住宅でも取り入れやすい方法です。製品によっては窓ガラスの種類(網入りガラス、複層ガラスなど)によって使えない場合があるため、購入前に対応する窓の種類を確認しましょう。

長く住む家なら、内窓という選択肢も

持ち家で長く住む予定なら、今ある窓の内側にもう一枚窓を取り付ける「内窓」や、断熱性の高いガラスへの交換も検討できます。費用はかかりますが、断熱効果が長く続き、結露を抑えやすくなるなどのメリットもあります。

2026年は、環境省の「先進的窓リノベ2026事業」で、断熱性能の高い窓への改修に補助が出ています。予算の上限に達した時点で受付が終わり、申請期限は遅くとも2026年12月31日までとされています。補助の対象になる工事や製品には条件があり、申請は登録事業者が行う仕組みなので、検討している方は早めに公式サイトで最新の受付状況を確認し、事業者に相談してみてください。お住まいの自治体が独自の補助制度を設けている場合もあります。

すきま風と足元の冷えを減らす

窓の下に細長いクッション材を置く手

すきまテープで冷気の入り口をふさぐ

窓のサッシや玄関ドアのまわりに、すきま風が入る場所はありませんか。手をかざしてひんやり感じる場所があれば、すきまテープを貼ると冷気の入り込みを減らせます。古い住まいや、サッシの建て付けが緩んでいる窓ほど効果を感じやすい方法です。

窓の下に置く細長いクッション状の「冷気ストッパー」も手軽です。窓ガラスで冷やされた空気が足元に流れ込むのを和らげてくれるので、すきまテープとあわせて使うのもおすすめです。

ただし、24時間換気の給気口や換気扇はふさがないようにしましょう。住まいの空気を入れ替えるための大切な設備です。

床にはラグを敷き、熱が逃げにくい足元に

フローリングの床は、足元から冷えを感じやすい場所です。ラグやカーペットを敷くと、床から伝わる冷たさがやわらぎます。ホットカーペットを使う場合も、下に断熱マットを敷いておくと、熱が床に逃げにくくなります。

押し入れにしまってあるラグがあれば、暖房を使い始める前に出しておくと、寒くなってから慌てずにすみます。

暖房器具は、使い始める前に点検を

エアコンはフィルター掃除と室外機まわりの確認を

シーズン最初の暖房をつける前に、エアコンのフィルターにほこりがたまっていないか確認しましょう。フィルターが目詰まりしていると、暖房の効きが悪くなりやすくなります。

あわせて、ベランダや庭にある室外機のまわりもチェックを。室外機の前に物が置かれていたり、落ち葉がたまっていたりすると、効率よく運転しにくくなります。

温かい空気は、サーキュレーターで循環させる

暖かい空気は天井付近にたまりやすいため、足元が冷えたままになりがちです。サーキュレーターや扇風機を天井に向けて回すと、部屋の空気がかき混ぜられ、温度のむらが少なくなります。

設定温度は20度を目安に

資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」では、外気温6度のときにエアコン(2.2kW)の暖房の設定温度を21度から20度にすると、1年間で約53kWhの省エネになると試算しています。寒さの感じ方は人や住まいによって違うので、無理に我慢する必要はありません。住まいの工夫で体感温度を上げながら、少しずつ調整してみてください。

燃焼式の暖房器具は、換気を忘れずに

石油ストーブやガスファンヒーターなど、燃料を燃やして暖める器具を使う場合は、取扱説明書に沿って定期的に換気をしましょう。すきまをふさいで気密性を高めた部屋ほど、換気を意識することが大切です。長く使っていなかった器具は、使い始める前に点検しておくと安心です。

湿度と服装で、体感温度を上げる

同じ室温でも、空気が乾燥していると寒く感じやすいといわれます。加湿器を使ったり、洗濯物を部屋に干したりして、適度な湿度を保ってみてください。ただし、湿度が高すぎると窓の結露やカビの原因になるため、湿度計を置いて様子を見ながら調整するのがおすすめです。

服装では、首・手首・足首の「3つの首」を温めると、体が冷えにくくなります。カーディガンやひざ掛け、厚手の靴下など、手持ちのものを上手に組み合わせてみましょう。

また、暖かい部屋と寒い浴室・脱衣所との温度差には注意が必要です。入浴前に脱衣所を暖めておくなど、家の中の温度差を小さくする工夫も取り入れてみてください。冷えによる体調不良が続く場合は、無理をせず医療機関に相談しましょう。

季節の変わり目の体調管理については、こちらの記事でも紹介しています。

▶寒暖差で、なんだか不調。秋の体をやさしく整える暮らしのこと

住まいの工夫とあわせて、電気の契約も見直す

住まいの工夫で使う量を減らしたら、次は「どんな料金で、どんな電気を使っているか」にも目を向けてみましょう。暖房を使う冬は、1年のなかでも電気の使用量が増えやすい季節です。料金の決まり方や燃料費調整額の扱いはプランによって異なるため、暖房シーズンの前に一度見比べておくと、自分の家に合っているかが判断しやすくなります。

電力会社の選び方は、暮らし方に合わせて2つの記事にまとめています。

▶電力会社の比較、家族世帯は料金の決まり方・燃料費調整・再エネの中身で選ぶ
▶電力会社の比較、一人暮らしは基本料金・料金の決まり方・解約条件で選ぶ

ソフトバンク自然でんき

ソフトバンク自然でんきは、基本料金0円で、1kWhあたりの単価がエリアごとに一つに決まっている電気料金プランです。使う量によって単価が上がる段階料金と違い、暖房で使用量が増える月でも単価は変わりません。電気は、非化石証書を組み合わせた実質再生可能エネルギー100%です。

一方で、燃料費調整額に上限がないことや、東北・東京・関西・九州電力エリアでは電力市場連動額がかかることなど、事前に知っておきたい点もあります。料金や条件は変わることがあるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。

おすすめポイント 基本料金0円・単一単価で、使う量が増えても単価が変わらない/実質再エネ100%
向いている人 冬に電気をよく使う家庭、電気の環境負荷も下げたい方
確認したい点 燃料費調整額に上限がない/エリアによって電力市場連動額がかかる

申し込みから利用開始までには日数がかかるため、暖房をよく使う時期の前に切り替えたい場合は、早めに検討しておくと安心です。

まとめ

冬の光熱費を抑える近道は、暖房を我慢することではなく、暖めた熱を逃がしにくい住まいにしておくことです。

カーテンの丈や閉めるタイミングを見直す、すきまテープやラグで冷気を防ぐ、エアコンのフィルターと室外機を点検しておく。どれも、暖房を本格的に使い始める前の今だからこそ取りかかりやすい準備です。できるところから取り入れて、住まいの工夫と電気の契約の見直しを組み合わせれば、光熱費と環境負荷の両方に手を打てます。

まずは今週末、家の中でいちばん寒く感じる窓をひとつ、チェックしてみませんか。

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Life Hugger 編集部

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