冬の暖房の節電は「どこを暖めるか」で選ぶ エアコンとこたつの使い分け

ニットのブランケットと毛糸の靴下で温まりながら紅茶を持つ手元

「そろそろ暖房を入れたいけれど、今年の冬の電気代が心配」「エアコンとこたつ、結局どちらを使えばいいの?」。朝晩が冷え込んできて、そう感じている方も多いのではないでしょうか。

暖房は「どこを暖めるか」で選ぶと、我慢せずに電気の使用量を抑えられます。部屋全体を暖めるエアコンと、体の近くを暖めるこたつや電気毛布を、過ごす場面に合わせて使い分けてみませんか。設定温度を下げる前に見直したい住まいの手入れや、電気の契約の確かめ方もあわせて紹介します。

1. 部屋全体か、体の近くか。暖房の考え方を整理する

ラグの上の小型ヒーターと、そばに置いた靴下の足元

「どの暖房がいちばん安いか」を考える前に、「何を暖めたいのか」を決めると選びやすくなります。暖房器具は、空間を暖めるものと、人の体の近くを暖めるものに大きく分けられます。暖める範囲が広いほど使う電力は大きくなり、狭いほど小さく済みます。

  • 部屋全体を暖める:エアコン 外の空気から熱を集めて室内に運ぶ「ヒートポンプ」というしくみで暖めます。家族がリビングに集まる時間帯や、部屋のどこにいても寒くないようにしたいときに向いています。ただ、暖める空間が広いぶん、家庭の電気の使い道の中では大きな割合を占めがちです。
  • 体の近くを暖める:こたつ・電気毛布・ホットカーペット 体のまわりの狭い範囲だけを暖めるため、使う電力は小さく済みます。一人で過ごす時間や在宅ワーク、就寝前など、部屋全体を暖めるほどではない場面に向いています。
  • スポットで暖める:電気ストーブ・セラミックヒーター 電気を直接熱に変えるため、スイッチを入れてすぐ暖かさを感じられます。脱衣所や朝の身支度など短い時間には便利ですが、広い部屋を長時間暖めるのには向いていません。

こうして整理すると、「エアコンかこたつか」という二択で考える必要はないことが分かります。では、どの時間に、誰が、どこで過ごすのかに合わせて、どう組み合わせればよいのでしょうか。

2. 暮らしの場面ごとの使い分け方

たとえば平日の一日を思い浮かべてみてください。家族がそろう夕方から夜は、エアコンで部屋全体を暖めて、みんなが心地よく過ごせるようにします。子どもが寝て一人の時間になったら、エアコンを止めてこたつやひざ掛けに切り替える。在宅ワークの日中は、部屋全体ではなく足もとをホットカーペットで温める。夜は寝る前に電気毛布で布団を温めておき、眠るときは切るか弱めにする。こうした場面ごとの使い分けなら、寒さを我慢せずに使う電力を減らせます。

ただし、電気毛布やホットカーペット、こたつで長い時間同じところを温め続けると、低温やけどにつながることがあります。眠るときは電源を切るかタイマーを使い、電気ストーブの近くには洗濯物やカーテンなど燃えやすいものを置かないようにしましょう。

エアコンを使う時間帯は、サーキュレーターや扇風機を天井に向けて回すのも効果的です。暖かい空気は上にたまりやすいため、空気をかき混ぜると足もとまで暖かさが届きやすくなります。また、加湿器などで湿度を保つと同じ室温でも暖かく感じやすくなるので、乾燥しやすい冬にはあわせて取り入れたいところです。

電気の使い方は、暖房だけでなく照明や家電の待機電力など、暮らし全体で見直すこともできます。家の中でできる省エネの工夫をまとめて知りたい方は、Life Hugger の家庭でできる省エネアクションの記事も参考にしてみてください。

3. 設定温度より先に見直したい、住まいの手入れ

節電というと「設定温度を下げる」がまず浮かびますが、寒さを我慢する方法は長続きしません。その前に、暖房の力をきちんと発揮させるための手入れを見直してみませんか。暖房を本格的に使い始める前のこの時期は、ちょうどよいタイミングです。

ひとつ目はエアコンのフィルター掃除です。フィルターにほこりがたまると空気を吸い込みにくくなり、同じ暖かさを得るのにより多くの電力を使ってしまいます。夏の冷房シーズンを終えたフィルターには、ほこりがたまっていることも少なくありません。掃除機でほこりを吸い取り、汚れが目立つときは水洗いしてしっかり乾かしてから戻しましょう。あわせて、室外機の前に物を置いていないかも確かめておくと安心です。具体的な手順は、エアコンの節電とお手入れの記事で紹介しています。冷房シーズン向けの記事ですが、フィルター掃除の手順は暖房の前も同じです。

ふたつ目は窓まわりです。住まいの中で、窓は室内の熱が外に逃げやすい場所です。厚手のカーテンや断熱カーテンを床に届く長さで掛ける、窓のすき間にすき間テープを貼る、床にラグを敷いて足もとの冷えを和らげる。どれも一度整えれば冬のあいだずっと効果が続き、毎シーズン使い続けられるものばかりです。新しい暖房器具を買い足す前に、今ある住まいの「熱の逃げ道」をふさぐことが、使い捨てない節電の第一歩になります。

4. 最後に、電気の契約にも目を向ける

使い方と住まいの手入れを見直したら、電気の契約にも目を向けてみましょう。電気の単価やプランの内容は、電力会社や契約によって異なります。電気代は住んでいる地域や使用量、季節によっても変わるため、気になる電力会社があれば、公式サイトの料金シミュレーションで自分の家の使用量にあてはめて確かめるのが確実です。

環境に配慮した電気を選びたい場合は、「再エネ100%」とうたうプランが、発電所の電源そのものが再生可能エネルギーなのか、非化石証書を組み合わせて「実質」再エネとしているのかも確認したいポイントです。どちらにも意味がありますが、中身を知ったうえで、自分の暮らしに合うものを選んでみてください。電気の選び方を暮らし全体の見直しの中で考えたい方は、ゼロウェイストな暮らしと電気の記事もあわせてどうぞ。

冬は、電気を使う量そのものが電気代に響きやすい季節です。部屋全体を暖める時間と体の近くを暖める時間を分け、フィルター掃除や窓まわりのすき間対策をしておくだけでも、我慢をせずに暖かく過ごしやすくなります。住まいを手入れしながら冬を迎える準備は、暮らしに心のゆとりを生む時間にもなります。まずは今週末、エアコンのフィルターを外して、ほこりがたまっていないか確かめるところから始めてみてください。

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Life Hugger 編集部

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