株式会社SBI新生銀行は5月10日、サステナビリティへの取り組みに関心がある個人向けの定期預金サービス「サステナビリティ預金」の取り扱い開始を発表した。一般ユーザーが金融面から環境・社会課題の解決に参加できる機会を得られるもので、第1弾は期間・募集金額限定となっている。
近年、サステナビリティの重要性が世界的に注目されており、企業や組織は社会、ガバナンスに加え、環境の要素を統合(ESG)したビジネス実践が求められていることは一般にも認知されてきただろう。この流れは、金融業界にも影響し、「サステナブルファイナンス」という概念が生まれている。持続可能な経済成長を促進するために、環境や社会的な課題に対応する投資や融資の手法を指すもので、対企業のほか、環境配慮への意識が高い個人向けにも広がってきている。
SBI新生銀行グループは、「環境・社会課題解決へ向けた金融機能提供」の一環として、再生可能エネルギー事業やヘルスケア施設などへの投融資を積極的に実践してきており、今回、個人向けの定期預金として、「サステナビリティ預金」がスタートする。
商品概要は以下の通りだ。
対象のお客さま | 個人 |
---|---|
対象となる商品 | パワーダイレクト円定期預金 |
預入通貨 | 日本円 |
預入期間 | 2年間 |
預入金額 | 1口30万円以上、1円単位 |
適用利率 | 店頭表示金利 年0.10%(税引前) ※2023年5月10日現在 ※円預金の金利一覧は公式サイトを参照 |
募集期間 | 2023年5月10日~募集金額に達し次第、受付終了 ※募集期間は最長6カ月を予定 |
募集金額 | 100億円 |
満期取扱 | 自動解約型 |
サステナビリティ預金の充当対象 | 「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」に定めたグリーン分野、およびソーシャル分野の適格プロジェクトに対する、原則、実行済みの融資の中から当行が選定 |
適格性に関する第三者評価機関 | 株式会社日本格付研究所(JCR) |
公式サイトによると、東北地方の風力発電所の建設資金や、関西地区の新病院の建設資金などが融資先プロジェクト例として挙げられている。詳しくは、同行が定める「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」を参照して欲しい。
金融リテラシーの高まりから、「普通預金に眠っている現金をせっかくなら投資に回しておきたい」や「安全に資産運用したい」といった考えを持つ人も多いだろう。これに加え、「環境・社会課題の解決にも役立てる使い道はないか?」といったニーズを個人が実現できるサービスが、「サステナビリティ預金」だ。
サステナブルファイナンスは、個人が資金を使う際に環境や社会に対して、ポジティブな変化を起こす手段として注目されている。サステナビリティ預金に興味のある人は、早めに確認してみよう。
【参照サイト】:株式会社SBI新生銀行「サステナビリティ預金」
斉藤雄二
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