保育士がおすすめする絵本ランキング、1位は「はらぺこあおむし」

子どもと未来、そしてすべての人がConnect(つながり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」を運営する株式会社明日香が、4月23日の「子ども読書の日」にあわせて、「保育士がおすすめする絵本」ランキングを発表した。今回の調査は、現役保育士111名を対象に、2021年4月13日~19日にインターネットで実施。子どもの発達段階に合わせて、0~5歳の年齢別にランキング形式で紹介されている。

保育士として「年長/年中(5歳児・4歳児)の子どもにおすすめの絵本があるか?」との問いに対し、64.0%が「ある」と回答。おすすめの絵本1位は同票で、「はらぺこあおむし」と「はじめてのおつかい」、2位が「三びきのやぎのがらがらどん」「おしいれのぼうけん」という結果となった。

選定理由として、「はじめてのおつかい:ハラハラドキドキと、年齢的にちょうど良い」、「三びきのやぎのがらがらどん:発表会での定番。子どもたちも大好きで台詞を覚えて普段も盛り上がれる」という回答があげられた。そのほか、「エルマーのぼうけんシリーズ:絵が少ない分、想像力豊かによめる」など、年齢にあわせた高度なものをおすすめしたいという意見もあった。

次に、年少(3歳児)の子どもにおすすめの絵本は、「はらぺこあおむし」「ぐりとぐら」が同票1位に。続いて「どうぞのいす」が2位に選ばれた。

選定理由は、「ぐりとぐら:動物たちがたくさんでてきて、みんなと一緒にカステラを食べる場面で、ほんわかする雰囲気がある」、「どうぞのいす:相手のことを気にかけたり、おもいやりをもちながら、お友だちとの関わりを楽しんで欲しい」などがあげられた。その他、「きんぎょがにげた:クイズ形式になっていて面白い」などの意見もあった。

さらに、2歳児の子どもにおすすめしたい絵本の1位は、「ノンタンシリーズ」という結果に。2位は「いないいないばあ」「はらぺこあおむし」が同票を獲得。簡単なストーリーが楽しめるようになる2歳児には、繰り返しの言葉が多く、リズム感のある絵本が人気を集めた。

そして、1歳児へのおすすめの絵本は「だるまさんシリーズ」が最多の回答となった。本シリーズはことばのリズムが1歳児に心地よく、絵も分かりやすいと評価が高い。次いで、「いないいないばあ」が2位、「がたんごとん」が3位という結果だ。その他、「もこもこもこ:色がはっきりしていて目を引く。擬音のみで想像が膨らむ」との回答もみられた。

最後に、0歳児へのおすすめの絵本は、1位「いないいないばあ」、2位「だるまさんシリーズ」、3位「もこもこもこ」。子どもと一緒に触れ合いながら楽しめる絵本が選ばれた。

乳幼児期における絵本の経験は、人格形成の基礎を培うために欠かせない共感性や協調性などを育む。発達段階にあわせて絵本を選ぶことで、子どもの感性を豊かにし、心を大きく成長させる効果があるという。

絵本は、大人と子どもが一緒に楽しむ時間を生み出し、その積み重ねが信頼関係を築く一助となる。どのような本を選んだらいいかわからない人は、このランキングを参考に、親子での絵本タイムを楽しんでみてはいかがだろうか。

【ウェブサイト】保育士111名に聞いた|年齢ごとの絵本ランキング

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せきざわ はるか

大学在学中、「児童労働、人権、異文化」をテーマに世界15カ国でフィールドワークを行う。伝えることの重要性を実感し、卒業後は広告代理店に入社。その後NGOに転職し、多岐にわたる分野の広報に携わる傍ら、PR会社に入社。2018年からフリーランスとして、ソーシャル分野に特化した広報活動に従事。また書道家としても活動しており、日本文化を広めながら異文化交流を行う。一児の母。最近の関心事は「身近な幸せを見つけること」