妻だけの家事負担は家庭にとってリスク?夫とうまく家事協力するための5つのポイント

「女性の活躍」を社会全体で後押しされていることもあり、現代では共働き夫婦が当たり前となりました。にもかかわらず、家事の負担はそのまま……という家庭も少なくありません。「時短やパート勤務だから」「年収が妻の方が低いから」などの理由で、妻に家事を任せっきりにしている夫も多いのではないでしょうか? しかし、妻だけが家事を負担するのは家庭にとって実はハイリスク。今回は共働き夫婦が協力して家事をこなすためのポイントについて詳しく解説します。

夫婦の家事協力が少ない家庭に潜むリスク

「妻が家事をやるのが当たり前」という考え方は夫だけが持っているかと思いきや、「夫にやらせると時間がかかる」「自分の納得のいくように家事をしたい」など意外にも妻側がそう思っているケースも少なくありません。しかし、妻の家事負担が多い家庭には、次のようなリスクが潜んでいます。

いざというときに家庭が回らない!?

夫の家事負担が少ないと、もし妻が病気などで動けなくなった場合、家庭が回らなくなってしまうことも。夫婦ふたりの家庭ならあまり影響はないかもしれませんが、子どもがいると食事のお世話、掃除、洗濯など慣れない家事に追われ、さらに仕事も、という過酷な環境が待っています。

家庭がギスギスした雰囲気に!?

家事に終わりはありません。仕事が休みでも家事に休みはなく、負担を一手に引き受けている妻の疲れやストレスは溜まる一方です。とくに「自分が家事はやるべき」と思っている妻は、「やらなきゃ」「でもツライ」と、自分で自分を追い込んでしまうことも。家事の疲れは不満やイライラの原因となり、家庭の雰囲気もギスギスしかねません。

夫婦仲が悪化!?

2018年にリンナイ株式会社がおこなった「世界5カ国の『共働き』に関する意識調査」において、日本は「配偶者(パートナー)と家事を分担していますか?」という質問で、5カ国中最下位でした。さらに調査によると、夫婦家事を分担している人ほど「パートナーのことが好き」との結果に。夫婦で家事の協力ができていないと、夫婦仲にも影響を及ぼすのかもしれません。

参考:リンナイ株式会社「世界5カ国の『共働き』に関する意識調査」

共働き夫婦が協力して家事をこなすための5つのポイント

夫婦の家事分担が進まない背景はさまざま。夫の長時間労働が当たり前となっていることもそのひとつです。そのため、夫を責めるだけでは解決しません。それでは、忙しい共働きの夫婦がうまく家事分担するためには、どのような点に気をつけるべきでしょうか?

1.やってもらいたいことを具体的に伝える

「『食器を洗っておいて』と言ったら、食器だけを洗って置いていた!」という妻の怒り。確かに家事に慣れた妻なら、食器を洗って拭いて、棚に戻す、さらにシンクの掃除まで終わらせることでしょう。しかし、家事に不慣れな夫にそこまでの推察を求めるのは、少々求めすぎかもしれません。やってもらいたいことは「食器を洗って、棚に戻しておいてほしい」というように、具体的に伝えるようにしましょう。

2.情報を共有する

家事を協力するためには、仕事の予定や、週末の用事、切らしているストックといった情報の共有は欠かせません。しかし共働きや妻がワンオペ状態の夫婦は、お互いゆっくり話す時間もないことも少なくないですよね。そんなときは、メモ書きやカレンダーなどを利用するのはもちろん、アプリを使うのもおすすめです。「言った」「言わない」などの余計なケンカも減らせますよ。

3.お互いに完璧を求めない

相手が、自分が得意な分野の家事を苦手だと、ついダメ出ししたくなることもあるでしょう。しかし、家事には得意・不得意もあり、すべてを完璧に終わらせようと考えるといつまでも終わらず、お互いストレスの原因に。お互いに完璧を求めず、やれる範囲で終わらせることは、夫婦の協力体制を敷く上で非常に大切です。

4.やるべき仕事を減らす

夫婦で工夫を凝らして協力するのはもちろん重要ですが、同時に、その家事は本当に必要かどうか見直してみましょう。大変だと感じている家事があるなら、手間を減らす方法がないか考えてみます。たとえば掃除が大変なら、健康に影響がない程度に頻度を減らすのもひとつの手段。「やらなければいけない」という思い込みを外して、柔軟に考えてみましょう。

5.便利なアイテムやサービスを活用する

どうしても減らせないけれど大変だと感じている家事は、ハイスペック家電や便利アイテム、さまざまなサービスを駆使して負担を減らしましょう。ロボット掃除機や食器洗い乾燥機、洗濯乾燥機、自動調理家電など初期投資はかかりますが、時短や負担軽減につながり、買って損はないはずです。また、家事代行サービスを使うのもおすすめ。頻繁な利用でなくとも、共働き夫婦の負担を大きく減らしてくれるでしょう。

夫婦で家事の協力体制を整えよう

現代では共働きが一般的となった一方で、家事負担はまだまだ妻の方に大きくのしかかっている家庭は少なくありません。しかし、妻だけに家事の負担がかかるのは家族にとってもハイリスク。もちろん、男性の長時間労働の是正など社会的な問題もありますが、夫婦が少しずつお互いに歩み寄り、協力して家事をおこなうことも必要ではないでしょうか?

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。