防災の日に合わせてオイシックスが災害時に備えた防災給食を提供!その理由は?

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昨今は地震や水害だけでなく、感染症の流行などで常に非常事態に備えることが求められています。家にある備蓄用品だけで1週間過ごさなくてはいけないとなったらどうするか、数日間はスーパーに行かなくても済むように普段から備えておくなど、各家庭で日頃から防災意識を高めることは子どもへの教育においても必要です。

そんな中、9月1日の防災の日に合わせて、食品宅配サービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社(以下 同社)は災害時に備えた非常食の献立を提供しました。今回は同社の非常食を使った食育についてと、非常食を使った献立レシピをご紹介します。

保育園の負担を減らしつつ、食育をサポートする「すくすくOisix」

「すくすくOisix」は2015年にスタートした、安心・安全な食材を保育園施設で利用できるサービスです。運営会社は、有機栽培や無農薬の野菜などこだわりの食材を宅配するサービスの「Oisix(オイシックス)」と同じオイシックス・ラ・大地株式会社です。

保育園は園児への給食提供において栄養士や調理師の人材確保が難しく、現場ではスタッフが兼務して献立や調理を行うことがあるなど、業務負担が大きくなりがちです。その結果、子どもたちへの食育にまで手が回らないという悩みがありました。

こうした状況を鑑みて、「すくすくOisix」では、食材を保育園に届けるだけでなく、献立作成や栄養相談といったサービスも無償で提供しています。安心できて使いやすい食材の提供、子どもたちの年齢や季節に合わせた食育にも使えるオリジナル献立作成や栄養相談、子どもたちに向けた食育コンテンツなど、保育園側の負担軽減と充実した施設運営の実現をサポートしています。

「すくすくOisix」は2021年7月末時点で608もの保育施設で導入されており、食育サービスの利用施設も150施設を超えるなど、規模も拡大しています。

非常食を給食として提供した背景

そんな同社が9月1日に、初の試みとして「すくすくOisix」を導入している保育園施設で非常食を使った給食を提供しました。

非常食は被災した場合に必要なものですが、小さな子どもは食べ慣れないために口に合わず、非常時に栄養が摂れなくなることが懸念されます。各家庭ではもちろんのこと、保育施設でも非常食を備えるだけでなく、日頃から食べて味を確認しておくことが必要です。

東日本大震災の際は、保護者がなかなか迎えに来られなかったので、お迎えを待つ子どもたちに夕食を提供したいと思うものの、食材が何もなく、おかゆしか提供できなかったということがあったそうです。そのためにいざという時にあるもので食事を済ませるという知識と経験を保育園と子どもたちに体験してもらうことは重要です。

また、災害発生直後は傷病者の治療が最優先となり、食事が後回しになってしまう可能性もあります。普段であればかなり厳しくチェックされるアレルギー対応なども手が回らず、子どもも大人も同じ食事内容にならざるを得ない現状もあるんだとか。

「震災後に乾パンを子どもが食べてくれずに困った」という話や「アレルギーの対応のお菓子が手に入っても『いつも食べているお菓子と違う』と言って子どもが食べてくれなかった」といった例もあるようです。

オイシックスは保育園側との話し合いを通して、「非常食を日頃から食して味を確認しておくことで、もしもの時の子どもの食事を助けることに繋がるのではないか」、「保育園側の不安感を取り除きながら、子どもたちも防災給食を体験することで食育に繋げよう」と考えたことが、今回の取り組みのきっかけになりました。

アルファ米を使ったおにぎりや缶詰の和え物を子どもたちが実食

9月のイベント当日は、当該保育施設で切り干し大根のみかん缶詰和えやアルファ米を使った菜飯おにぎりなど、非常食を使ったメニューが提供されました。先生による非常食を使った調理の実践や、園児が非常食の調理に参加する場面もありました。防災頭巾を被る体験や、紙芝居を使って防災についてわかりやすく解説するなど、小さな子どもでも防災意識を高められるような内容でした。

実際に非常食の献立を子どもたちに提供した「安行東おうち保育園」では、「いつ起こるか分からない地震や台風などの自然災害に備えた調理法などを知り、考えるきっかけにもなったので、とても良かったです。家にアルファ米を常備していても実際に食べたことがない職員もいたので、今回子どもたちと一緒に学ぶことができました。」と振り返っていました。

子どもたちもアルファ米に水を足してお米に変わる様子をワクワクドキドキしながら見たり、しっかりと話を聞いたりする姿があったそうです。食べられないものから食べられるものへと変化する場面を見たので、食育という観点からも、有意義な時間になったようです。

切干大根の缶詰みかん和えについては、子どもたちが食べ慣れていないせいか、今回は規定量の半分量くらいの食べ具合だったそうです。しかし、一度でも「保育園で食べたことがある」という体験があれば、もしもの災害時に安心して食べることができるのではないでしょうか。

職員の方からも「子どもたちが、こういう食べ物もあるということを知り、実際に食べてみる経験ができました。こうした機会は、子どもたちにとっても保育園にとっても、とても大事です」という意見があがったそうです。

「手をつなごう あおき保育園 みなと」ではアルファ米の水分量を調節して離乳食としても提供したそう。普段のご飯と変わらないおいしさで、子どもたちの食べっぷりも良かったと振り返っていました。

災害時を想定したメニューを食卓に取り入れてみよう

最後に今回保育園施設で提供されたメニューのレシピをご紹介します。

■切り干し大根のみかん缶詰和え

1. 切り干し大根をみかん缶液汁に浸し、やわらかくする
2. 切り干し大根が柔らかくなったらみかん果肉、ツナ、醤油を加えて和えて完成

■アルファ米を使用した菜飯おにぎり

1. アルファ米の菜飯にお湯(または水)を加えて混ぜ合わせる
2. 封を閉めて15分ほど待ってご飯は完成(水の場合は1時間待つ)
3. 食べやすいよう、ラップで包む

今回の防災食育は保育園のみならず、家庭でも積極的にやっていきたいもの。災害時用に用意していた備蓄食材の賞味期限がいつの間にか過ぎていたために捨ててしまう、という備蓄食材の食品ロスにも繋がります。

子どもと一緒に備蓄用品を選んだり防災バッグの中を見直したりする習慣の中に、備蓄食材を使ったメニューを食卓に並べたり一緒に調理したりといったイベントも取り入れてみるとよさそうです。アルファ米のおにぎり、乾物や缶詰を使ったおかずなど、災害時を想定した手のかからないメニューを2~3品だけでも作った経験があると、親としても安心感を持つことができます。

地震や災害は、いつどこで発生するかわかりません。普段の生活の中で、親子で防災について考える機会を持つことはとても大切です。この機会にぜひ、非常食を使った防災食育をご家庭に取り入れてみてはいかがでしょうか。

【参照サイト】保育施設向け給食事業「すくすくOisix」
【参照サイト】オイシックス・ラ・大地株式会社
【参照サイト】オイシックス 食品宅配サービス
【関連ページ】ローリングストックで無駄なく防災対策!

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Life Hugger 編集部

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