待ちに待ったかわいい赤ちゃん!いちばん幸せな時期なはずにもかかわらず、なんだか晴れない心と疲れた体……それはうつ状態のサインかもしれません。また産後だけでなく、子育て中であれば、いつでもうつ状態になりやすい条件が揃っています。今回は子育て中になりやすいうつについてや、予防のための対策について詳しく解説しましょう。
要注意!子育て中はうつ状態になりやすい
子育て中はとにかく大変。これまでとは生活リズムが大きく変化することや、ホルモンバランス、ストレスや疲労、睡眠不足、園や学校とのやりとり、家事や仕事との折り合いなどなど。とくに育児をメインで受け持つことの多いママが、さまざまな負担を強いられるケースが少なくありません。子育て中に起こりやすい心の変化には、次のようなものが挙げられます。
マタニティブルーズ
産後3〜5日ほどを中心にあらわれて、ホルモンバランスの急激な乱れなどが原因で引き起こされるマタニティブルーズ。産後多くのママにみられる心の変化です。ぼんやりしたり涙もろくなったり、不安や不眠、気分の落ち込みなどがみられます。しかし一過性のため、ほとんどが数日ほどで回復して治療の必要はない場合がほとんどです。
産後うつ
産後6週間以内に発症することが多い産後うつ。ホルモンバランスや環境の変化、孤立したいわゆるワンオペ育児も原因となります。不安や疲労、涙もろさ、さらにイライラや抗うつ、罪悪感などの症状あらわれますが、マタニティブルーズのように一過性ではなく、治療が必要な病気です。医師による診察、薬の処方やカウンセリングといった適切な対処の他に、周囲のケアや援助も欠かせません。
育児うつ
うつ状態になりやすいのは産後だけではありません。ある程度子どもが成長してからであっても、さまざまな理由で心へ負担がかかるケースも多くみられます。たとえば仕事や家事と育児との両立で悩む、周囲の育児に対する協力が薄い、理想的な育児と実際とがかけ離れていることに悩むなど、いわゆる育児ノイローゼになってしまうことも少なくないようです。
子育て中のうつ状態を予防するには早めの対策が重要
かわいい我が子がストレスだなんて、と多くのママは悩みを相談できなかったりひとりで頑張ろうとしたりしてしまいます。その結果、心が追い詰められてしまうケースが後を絶ちません。子育て中のうつを予防するには、早めの対策が大切。育児中は慣れないことの連続ですが、次のような点を心に留めておき、前もって対策を講じておくとよいでしょう。
完璧主義にならない
育児中にうつ状態となりやすいママの特徴に、頑張り屋さんで完璧主義という点が挙げられます。しかし子育てはハプニングだらけ。起こったことすべてにきちんと対処しようとすると、あっという間に体も心もパンクしてしまいます。「だいたいできれいればOK 」の気持ちが、子育てにおいて自分を追い詰めない大切なポイントです。自分なりの頑張りすぎない、完璧になりすぎない育児を目指してみましょう。
やらないことを増やす
育児だけでなく家事や仕事など、やるべきことは山積みの毎日。すべてをやろうとすると、時間も体力も気力も足りません。そこで「やらないこと」を増やしてみましょう。例えば「掃除の頻度を下げる」「料理は半調理品やレトルトなども活用する」など。これまで当たり前にやっていたけど、やらなくても意外と大丈夫だったということも少なくありません。しかし「部屋はきれいにしておきたい」「料理はしっかりこだわりたい」というケースもあるでしょう。そのため譲れないポイントはそのままに、それ以外でやらないことを探すのがポイントです。
頼れるものには遠慮なく頼る
これまで仕事や家庭に頑張ってきたママの多くは、周囲に頼ることが苦手。つらくてもどう声を上げたらいいか分からず、自分だけで抱え込んでしまうケースも多くみられます。しかしママの心と体の健康のために、頼れるものには遠慮なく頼るスキルを身につけましょう。夫や家族はもちろんですが、事情により頼れない場合もありますよね。役所や公的なサービスはもちろん、民間の子育て支援機関に相談してみるのもおすすめです。また生活レベルでは便利な電化製品や冷凍食品、宅配サービスなど、少しでもママの負担を減らせるアイテムを遠慮なく利用しましょう。
家事代行サービス
毎日の中で家事が占める時間や手間の割合は大きく、子育て中には大きな負担となっていることもあるでしょう。そこでおすすめなのが家事代行サービスの利用です。頻繁に依頼するのは難しいかもしれませんが、月に2〜3度くらいの利用でも大きな負担軽減につながります。または苦手な家事だけ依頼するのもおすすめ。上手に活用して、少しでもゆとりある日々を過ごしましょう。
うつにならない子育ては「頑張らない」ことがコツ
頑張るママこそ陥りやすい、子育て中のうつ状態。ワンオペ育児が一般的な今の社会では、どうしてもママだけに負担が集中しがちになってしまいます。大切なのは自分を追い詰めない育児です。とはいえ手探りの子育て中では、何をどうしたらいいのかすら分からないことも。まずは育児にも家事にも完璧を求めず、やらないことを増やしましょう。頼れるものには頼り、自分ひとりだけですべてを背負わないことが何よりも大切です。子育ての方法は人それぞれで正解はありません。自分なりの「頑張らない育児」を見つけてみませんか?
【関連ページ】親子で料理を楽しもう!小さな子どもでもできる簡単おすすめ料理
【関連ページ】子育て・育児に関する記事の一覧
みすみぞの いずみ
最新記事 by みすみぞの いずみ (全て見る)
- みかんの皮の活用術。お掃除の汚れ落としから入浴剤まで、みかんを丸ごと使い切る - 2023年10月31日
- 家事は時給にするといくら?無償労働の価値を「見える化」した先に見えるもの - 2023年4月18日
- ブロッコリーは茎までおいしく食べよう!無駄なくおいしく丸ごと食べるヒント - 2023年1月29日