【Osakaほかさんマップを歩く】都会のスターバックスで森林浴気分を!LINKS UMEDA 2階店

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阪急やJRなど複数の駅が集まり、大型商業施設や高層ビルが立ち並ぶ大阪・梅田エリア。阪急梅田駅の真前にある、スターバックス コーヒー LINKS UMEDA 2階店は、「スターバックスの森」と呼ばれています。

スターバックス コーヒー LINKS UMEDA 2階店があるのは、JR大阪駅から徒歩3分のロケーションにあるLINKS UMEDA アネックス棟の2階部分。広々とした店内には大阪産の木材がふんだんに使われていて、コーヒーと木の香りが漂う、リラックスした空間です。

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今回、「持続可能な未来につなげるアクションを取り入れた」という、スターバックス コーヒー LINKS UMEDA 2階店のキックオフのストーリーや、店舗の空間作りへのこだわり、地域活性化や資源循環への取り組みについて、スターバックス コーヒー ジャパン 店舗開発本部 店舗設計部 サステナブルデザインチームの中川拓真さんと、LINKS UMDEA 2階店ストアマネージャーの柳原里枝さんからお話を伺いました。

都会の真ん中で、森林浴をしているようなお店に

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スターバックス コーヒー LINKS UMEDA 2階店は、「SHINRIN-YOKU TREE」というデザインコンセプトから始まりました。

中川さん:大阪・梅田は都市部なので、中心部では緑を感じられる公園や緑地帯をなかなか見られません。そこで、街の中で森林浴をしているような、リラックスしてもらえる場所として、木をふんだんに使ったお店にしていきたいと考えました。そうした想いから、店舗デザインのコンセプトを「SHINRIN-YOKU TREE」に決めました。

大阪の森を知り、自然について考えるきっかけに

また、調べていくなかで大阪にも森や自然があることを知り、貴重な大阪の自然を地域の方にも知ってもらいたいという想いが強くなっていったと言います。

中川さん:店内のお客様が手を触れるところには、地元大阪産の木材を使用しています。店内のすべての家具は「JIMOTO table プロジェクト」として、大阪産の木材を材料に、地元の職人さんの手仕事で作られています。また、レジのカウンターはバリスタがお客様と一番つながれる部分であるため、是非とも大阪産の木材を使いたいという想いを持ってこだわりました。お客様には実際に大阪産の木材に触れて感じていただき、大阪の森や自然を知るきっかけになればという想いを込めています。

木材を通して、地元とのつながりが広がっていく

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大阪産の木材の使用が決まったものの、実際に店舗づくりに活用してくまでにはさまざまな苦労があったそうです。

中川さん:元々、大阪に豊かな森林があって、良質な木材が採れてっていうこと自体にイメージがなかったのです。「地域の木材を使えたら、よりお客様に親しみを持ってもらえるだろうな」とは考えていたのですが、一から調達していくのは大変でした。それでも、木材を通して地元との新しいつながりが広がっていくのは、すごく都市的な未来でいいなと思います。

店内に丸太を輪切りにして、そのまま利用したテーブルがあるのですが、その制作には苦労しました。大阪産の木材「おおさか河内材」は、市内中心部とは違って寒暖の差が大きい場所で育つので、目が詰まっていて木目がすごくきれいに出ています。

リアルに木目や年輪を見ていただくことで、お客様にも木の歴史みたいなものも感じていただけると思い、丸太の輪切りそのままをテーブルにできないかとトライアルを始めました。丸太の輪切りはきちんと乾燥させなければ反ってしまい、平らにはなりません。最試行錯誤の上、丸太の輪切りのテーブルが完成しました。

地元の木材を使った店づくりには苦労もありましたが、大阪府森林組合南河内支店の方々など地元の人たちとの関わりのなかから、コーヒー豆のかすを使ったコンポストに取り組むスターバックス コーヒー 河内長野高向店という、地域コミュニティの拠点になるような店舗も生まれました。

1杯のコーヒーでつながる地域のコミュニティに

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大阪産木材の他にも、LINKS UMEDA 2階店には、大阪とのつながりを感じられるような工夫が施されています。

中川さん:1階と2階をつなぐ階段のところに、「みらみらの木」というアートがあります。これは海や川から流れてくる廃棄物を材料に、「淀川テクニック」さんの作品にスターバックス従業員、そして大阪の子どもたちも参加していただいた、世界にひとつだけのアートです。大きな幹の部分とどんぐりや葉っぱなどは、大阪の森のものです。 要所要所にプラスチックが入っていますが、これは淀川に実際に落ちていたプラスチックの廃棄物を使っています。

「みらみら」は、「みんな」と「未来」を合わせた造語になっていて、「みんなで作ったアートとともにこれからの未来も一緒に作っていきたい」という想いが込められています。

また、階段のところにある木のスピーカーからは、大阪河内長野の森の音を流しています。鳥の鳴き声や川のせせらぎなど、森の音をBGMとして流すことで、まるで大阪の森の中にいるような気分を味わえるようになっています。

持続可能な未来につながるようなお店に

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LINKS UMEDA 2階店では今後、なかなか利用される機会が少ない「店内マグ」の推奨や、電気を一部消灯してエネルギーについて考える時間をつくる「Delight in the Night(ディライトインザナイト)」などのイベントを検討しているそうです。

柳原さん:「みらみらの木」のメッセージにもありますが、ひとつの視点から見ればゴミになるものでも、別の視点から見れば資源であり、人々を笑顔にできたり、将来の希望につながるものの気づきを伝えられたりすると感じます。LINKS UMEDA 2階店は、そういった可能性を発信できる店舗であると感じています。


日本国内のカフェチェーンを引っ張るスターバックスが、サステナブルなカフェとしてのリーダーシップをとっていくことには大きな意義があるのではないでしょうか?おしゃれなカフェにとどまることなく、持続可能な未来に向けて一歩ずつ歩みを進めるスターバックス。今後も環境、そして地域とつながる取り組みに注目です。

Osakaほかさんマップ利用情報

スターバックス コーヒー LINKS UMEDA 2階店
対応容器タイプ:マイボトル
所在地: 大阪府大阪市北区大深町1-1 ヨドバシ梅田タワーLINKS UMEDA 2階
電話:06-4256-7703
詳細情報:スターバックス コーヒー LINKS UMEDA 2階店

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Life Hugger 編集部

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