最近、多くの飲食店で行われている、プラスチック製品の廃止。しかし、プラスチックは便利なため、ストローや容器といったものを使わない生活は難しいですよね。そこで今回は、プラスチックのリサイクルにまつわるお話と、家庭内でプラスチックゴミを出さないコツをご紹介します。
意外と知らない!プラスチックゴミに関する真実
環境への知識があったりエコ意識が強かったりしない限り、意外と認識していないリサイクル問題。実は、プラスチックゴミを取り巻く現状は、非常に深刻なものになっています。
海洋汚染が深刻なレベルに
昨年頃から大手飲食店でプラスチック製品が廃止されている理由は、プラスチックゴミが大量に海に流れ出していること。海に流れ出たプラスチックゴミは、海の生物に有害な被害をもたらします。その汚染された海の生物を口にする人間にも、大きな影響が及んでいるのです。
日本のプラスチックゴミリサイクル率は?
日本はエコ先進国だと思いがちですが、実はそうではありません。2016年では、プラスチック容器のリサイクル率は半分以下の46.6%、さらに紙容器のリサイクル率はわずか約25%にとどまっています。
ペットボトルのリサイクル率は高い!
一方で、家庭でも分別の意識が高いペットボトルのリサイクル率は高く、2017年では84.8%という高い数字に。最近では、ラベルがはがしやすくなっていたり、分別するとお得なポイントが貯まるシステムがあったりすることも、ペットボトルのリサイクル率を上げている要因だとされています。
ペットボトルのリサイクルには2種類ある
そんなペットボトルは、家庭内で分別された後、どのようにリサイクルされるのでしょうか。ペットボトルのリサイクルには、実はさまざまな方法があります。
水平(ホリゾンタル)リサイクル
一つ目は、「水平(ホリゾンタル)リサイクル」という方法。粉砕や洗浄を経て、ペットボトルの原料になった後、再び飲料用のペットボトルとして再利用されます。ペットボトルからペットボトルへという、100%のリサイクルです。
カスケードリサイクル
もう一つはカスケードリサイクル。元の品質には戻らないものの、ペットボトルの原料を使って新たな資源として再利用される方法です。具体的には、以下のようなものに再商品化されます。
- 食品用トレイ
- 下敷き
- ネクタイやスーツ
- 台所用洗剤ボトル
- 食品用パウチ
- セロテープ台
家庭内でもできる!プラスチックゴミの減らし方
ペットボトルと比較して圧倒的にリサイクル率の低いプラスチックゴミ。最後に、日常の家事の中でできる、プラスチックゴミの減らし方を紹介します。
ラップを使わない
食材保存のために多用しがちなラップは、100円ショップ等で売られているシリコン素材のフタなどで代用すればゴミを出さずに済みます。ラップを購入する費用も節約できるので、一石二鳥に!
重曹やお酢、クエン酸を利用する
洗濯や食器洗いのために使う洗剤は、何種類も使い分けている人も多いでしょう。それらを重曹やクエン酸に統一してみると、あれこれさまざまな洗剤を用意することがなくなるので、洗剤の入ったプラスチック容器のゴミを減らすことができます。
水切りネットをやめてみる
毎日の生ゴミ処理に便利な排水溝や三角コーナーの水切りネットも、思い切って使わない選択をしてみましょう。生ゴミは直接ゴミ箱に捨てればOKです。どうしても水切りネットを使いたい場合は、使い捨てをせず、洗濯して何度も使い直せるタイプに替えれば、何度も買い直す必要がありません。
リサイクル意識を高めれば家事も楽しい
プラスチックゴミを出さない生活は、地球環境に優しいだけでなく、ゴミのとりまとめやゴミ出しといった家事をラクにもしてくれます。またリサイクルや再商品化を認識することで、手間のかかるペットボトルの分別もやる気がでてきますよね。毎日の家事を楽しくするためにも、リサイクル意識を高めてみてはいかがでしょうか。
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