せっかくのお気に入りの服が洗濯で縮んでしまうとがっかりですよね。衣類が縮む原因は素材の持つ性質。とくに綿やウールで作られた衣類は縮みやすく、洗濯する際に注意が必要です。今回は綿やウールが素材の服がなぜ縮むのか、また、縮むのを防いで洗濯するコツについて解説します。
「綿」や「ウール」の服が洗濯すると縮んでしまう理由
そもそも、なぜ綿やウール素材の衣類は洗濯すると縮んでしまうのでしょうか?
一定以上は縮まない「綿」
綿は原料の時点では、水に濡れても縮むことはありません。しかし、糸になる過程で引っ張られた状態になり、洗濯して水に濡れることで元に戻ろうとする作用がはたらいて縮んでしまいます。しかし、糸が元の状態にまで戻ると、それ以上は縮まなくなります。また、タンブラー乾燥により叩きつけながら高温にさらされると、糸に含まれる空気層が押し詰められる、また綿糸がやせ細るなど、大きな縮みの原因になるため注意しましょう。
洗えば洗うほど縮む「ウール」
ウールも綿と同じく、多少濡れただけでは縮みません。しかし、濡れることで、乾燥時には閉じている繊維を覆っているうろこ状の「スケール」が開き、その隙間からぐんぐん吸水。さらに、その状態のまま洗濯機で摩擦が加わると、スケール同士が絡み合い縮んでしまいます。厄介なことに、絡んだスケールはほどけないため、洗えば洗うほどウールの衣類は縮んでしまいます。
綿やウール素材の衣類の縮みを防いで洗濯する方法
それでは、綿やウール素材の服の縮みを防いで洗濯するにはどうすればよいのでしょうか?
綿の衣類はいつもの洗濯より少し丁寧に
まず、綿の衣類は縮むことを見越して、少し大きめを購入することがポイントです。洗濯は、普段着であれば基本的に通常の方法で構いません。しかし、お気に入りの服や大切に着たい服であれば洗濯ネットに入れて、おしゃれ着洗剤を使い、ドライコースや手洗いコースで洗いましょう。
ウールの衣類は手洗いで優しく
デリケートなウール素材の衣類は、洗濯機ではなく手洗いするのがおすすめです。ぬるま湯を張り、中性洗剤を入れてよく混ぜた洗面器の中に衣類を畳んで入れ、優しく押し洗いします。その後、何も入れていないぬるま湯の中で優しくすすぎ、軽く絞ります。最後にバスタオルで全体を包み、水気を切ってから干しましょう。
縮みやすい衣類は優しく洗って長持ちさせよう
綿やウール素材の衣類は洗濯によって縮みやすく、とくにウールは一度縮むと元に戻らなくなってしまうので注意が必要です。どちらの素材も、繊維に負担をかけないように優しく洗濯しましょう。毎日忙しく、洗濯に時間も手間もかけられないなら、家事代行サービスを使うのもおすすめです。お気に入りの服は優しく洗って縮みを防ぎ、長く愛用したいですね。
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みすみぞの いずみ
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