リビングは家族が団らんしたり、お客様が来た時に使ったりと人が集まる分、ものも溢れてしまいがちです。せっかく部屋を片付けてきれいにしたのに、すぐに散らかってしまい、急な来客があると慌てて片付けをしていませんか。
いつでも人を呼べる部屋は理想ですが、忙しい毎日を過ごしていれば常にきれいな状態を保つのはなかなか難しいですよね。この記事では、リビングをきれいに見せるコツをご紹介します。
平面にモノを置かない
少し難易度は高いけれど、まず取り組みたい効果的な方法は「床とテーブル、キッチンカウンターにものを置かない」こと。これをクリアすれば、リビングは格段にすっきりします。
まず、リビングの床やテーブル、カウンターの上を確認します。カウンターやテーブルに郵便物や書類、本が置いたままになっていませんか?図書館の本などイレギュラーに家に入ってきたものを、テーブルやカウンターに。また、洗濯物がソファに山積みだったり、バッグが床に置きっぱなしになっていたりするかもしれません。
テーブルやカウンターの高さは、ものを置くのにちょうど良く、ついつい何かを置いてしまいがちです。しかし、床やテーブルなどの面積の広い場所にものがないと、それだけで空間が広く感じられます。美術館や、神社の境内、ホテルの部屋を思い出すと、納得できるのではないでしょうか。調味料の瓶や郵便物、文房具などは、カウンターなど適当なところに置かず、片付ける「定位置」を決めましょう。
ものの定位置を決める
片付ける定位置を決めたのに、置きっぱなしになっているものは、定位置が戻しづらい場所である可能性があります。また、誰かが定位置を忘れてしまい、そのままになっているのかもしれません。散らかりがちなものは、ラベルを貼って家族みんなが定位置を把握できるようにしてみてもいいでしょう。置きっぱなしになっているものに1つひとつ向き合って、家族みんなが定位置に戻せる方法を考えてみましょう。
ついついテーブルやカウンターに置いてしまいがちなものは、定位置をテーブルやキッチンカウンターにしてしまう方法もあります。その場合は蓋つきの単色のボックスやカゴを用意し、その中に入れて片付けるようにしましょう。蓋をすることで、雑然とせずにきれいな状態を保つことができます。
部屋をきれいな状態に保つためには、ものを定位置に戻すだけではなく、不要なダイレクトメールが送られてくるのを止めたり、無料で配られているものを受け取らないといった、ものを増やさない努力も必要です。
定位置に戻したり、不要なものが入ってこないようにする作業は1回で終わるものではありませんし、習慣にするのも簡単でもありません。続けるのは難しいですが、いきなり完璧を目指すのではなく少しずつ意識して習慣化していきましょう。
目の錯覚?フォーカルポイントを活用しよう
次は、目の錯覚を利用する方法です。部屋に入ったときに最初に目につくスポットを、フォーカルポイントと呼びます。フォーカルポイントに、1番目立たせたいものを1つか2つ置いて、視線を集めるようにしてみましょう。最初の印象がその部屋の良し悪しを決めるからです。ホテルのエントランスやデパートの入り口に、華やかで大きな花やオブジェが飾られていますが、これはフォーカルポイントの効果を狙っています。
自宅のリビングであれば、大きめの植物やファブリックパネル、絵、コレクションしているものや家族の写真などがおすすめです。お気に入りのカーテンやソファがフォーカルポイントになることもあるでしょう。
反対に、細々としたものや、生活感を感じさせるものの収納は、リビングの入り口から目立たない扉の裏、カーテンの裏、家具の隙間や側面、テーブルやTVの裏などに配置します。フックや、マグネット、場所によっては突っ張り棒やタオルハンガーを使って、目につきづらい「垂直面」を収納場所として上手に活用しましょう。収納グッズの色を絞ったり、壁と似た色にして目立たせない工夫も、視覚情報を減らす点で有効です。
「とりあえずボックス」に頼っていい
最後に、きれいなリビングを作る即席な方法をご紹介します。毎日片付けていてもどうしても散らかってしまうことはあります。急な来客などで急いで片付ける必要があるときは、リビングにあるものをまとめて全部放り込める蓋つきの「とりあえずボックス」を用意しましょう。蓋をしてしまえば、一瞬ですっきりしたリビングになります。ボックスの色は、壁や床と同じ色に揃えるといいでしょう。
そして来客がすんだら時間を作って、とりあえずボックスの中身を整理して、定位置に戻すことも忘れずに行います。どんなものがとりあえずボックスに入ったのか、中身を確認しながら、改めてそのものの定位置を考え直してみてもいいかもしれません。
いつもリビングをきれいにしておくとなるとハードルが高く、すぐ挫折してしまう人も少なくないでしょう。生活していれば、散らかるのは当たり前のことですが、家に人を招待したいのに、リビングが散らかっているという理由で、人を呼ぶことを躊躇してしまうのはもったいないですよね。普段から意識してものを定位置に戻したり、必要のないものはすぐ捨てるなど、小さなことから少しずつ実践してみてください。
とはいえ、どうしても手が回らない、時間がないなどの場合には、家事代行サービスを利用するのもおすすめです。毎日の家事を手際よくこなすためにも、ときにはプロの力を借りて、日々の暮らしをゆったりとしたものにしてみてください。
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森野 みどり
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