その汚れにその洗剤で大丈夫?洗剤の性質を知って賢く掃除をしよう

家中の掃除に欠かせない洗剤。さまざまな種類がありますが、なんとなく使っていませんか?洗剤にはそれぞれ液性と呼ばれる性質があり、用途を間違うと、強い洗剤でも汚れを落とすことはできません。今回は洗剤の性質に合わせて賢く汚れを落とす方法や、普段洗剤を使うときに見落としがちな注意点について解説しましょう。

洗剤の液性とは?

そもそも液性とはなんでしょうか?液性とは、水素イオン濃度(pH)のこと。0〜14の数値であらわされ、値が大きいとアルカリ性、小さいと酸性を示します。真ん中のpH7程度は中性です。

洗剤の性質に合わせて賢く汚れを落とそう

pHの値が小さいほど、もしくは大きいほど、洗浄力は大きくなりますが、同時に材質への影響も大きく手荒れの原因にも。液性の持つ性質に合わせて、上手に使い分けることが大切です。

アルカリ性(pH11.0以上)

頑固な油汚れなどに効果を発揮します。しつこいカビを落とす塩素系漂白剤も、強いアルカリ性の性質を持つ洗剤です。

弱アルカリ性(pH8.0を超えて11.0以下)

皮脂汚れ、タバコのヤニなどの住まいの汚れを落とします。落とせる汚れの範囲が広いことが特徴。ナチュラル洗剤なら、重曹やセスキ炭酸ソーダが弱アルカリ性の性質を持ちます。

中性(pH6.0以上8.0以下)

浴室用や台所用、食器洗い用といった毎日の掃除に適した洗剤です。洗浄力はあまり強くありませんが、ついたばかりの汚れなら十分に力を発揮します。材質を傷める心配が少なく、安心してつかえる洗剤です。

酸性(pH3.0未満)

トイレの便器の黄ばみや頑固な水垢などの汚れには、酸性の洗剤が効果的です。ナチュラル洗剤として使われるクエン酸も酸性の性質を持ちます。ただし酸性の洗剤は、塩素系漂白剤と混ざると有毒なガスが出て危険です。お風呂やキッチンで酸性洗剤での水垢掃除とカビ取りを同時に行うなどはしないようにしましょう。

意外と知らない、洗剤を使う際の注意点

毎日当たり前に使っている洗剤も、使い方を間違うと逆効果になったり材質を傷めたりすることに。洗剤は以下のような注意点を守って上手に使いましょう。

いきなり汚れに洗剤を直接かけない

汚れに直接洗剤をかけてしまうと、材質が傷んでしまうことがあります。まずは雑巾や柔らかい布などに洗剤をつけてから拭きましょう。

まずは中性洗剤を使おう

強いアルカリ性や酸性の性質を持つ洗剤は高い洗浄力を持ちますが、その分材質を傷めやすく、手が荒れることも。まずは洗浄力の穏やかな中性洗剤を使ってみてから、それでも落ちない場合に強力な洗剤を使いましょう。

洗剤を使ったあとは水拭きをしよう

洗剤はそのまま残ると、材質を傷めたり変色したりすることがあります。洗剤を使って掃除した後は水拭きするようにしましょう。

そうじが苦手なら家事代行サービスの利用も

掃除がどうしても苦手なら、家事代行サービスで掃除をお願いするのもおすすめです。頻繁に依頼するのは難しくても、1ヶ月に2〜3回ほどの利用でもOK。上手に利用すれば、自分でする掃除の手間は最小限に抑えられ、きれいな部屋をキープできますよ。

掃除は洗剤を賢く使おう

洗剤の汚れ落ちが悪いと感じているなら、商品ラベルの裏を見て液性を確認してみましょう。その洗剤の性質が汚れに合っていないのかもしれません。なんとなく洗剤を使うよりも、どんな汚れに効果的なのかをしっかりと知って賢く使えば、掃除はもっとラクになるはずです。掃除が苦手なら家事代行サービスにお願いするのもいいですね。洗剤を上手に使って、ピカピカの部屋にしましょう!

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。