日本洋食協会会長が教える、定番洋食料理のオムライスとハンバーグをプロ並みに作るテクニック

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老若男女が大好きな家庭の定番メニューが数多くある洋食。一品でボリュームも満点なものもあり、そのほかのおかずを用意する必要がなく、時短料理もできる心強い味方です。しかし、簡単なようで意外と作るのが難しいものもあります。そこで今回は「ニッポンの洋食プロジェクト」を推進する日本洋食協会会長であり、老舗洋食店「銀座キャンドル」のオーナーシェフである岩本忠さんに、洋食の中でも特に人気があるオムライスとハンバーグを上手に作るコツを伺ってきましたので、そのとっておきの料理テクニックをご紹介します。

定番料理のオムライスとハンバーグを上手に作るコツ

岩本シェフに伺ったオムライスとハンバーグをプロ並みに作るテクニックをそれぞれ詳しくみていきます。

いつものオムライスが格別に美味しくなるウラワザ

卵をふんわり仕上げることに気をとられがちなオムライス。しかし、オムライスはご飯をどう仕上げるかでおいしさが決まります。

フライパンは温めずに油をひく

まずはフライパンをあらかじめ温めないこと。フライパンが冷たい状態で油と鶏肉を入れてゆっくりと火を通しましょう。こうすることで火が通りすぎて鶏肉が固くなったり、パサついたりすることがなく、おいしく仕上がります。また油をたっぷりと使うことで、焦げつきの失敗もなくなります。

ケチャップの後にご飯を投入

鶏肉に6割程度火が通ったら、ご飯ではなくケチャップを投入します。ケチャップを先に入れてオイルと乳化させておくことで、後から入れたご飯と味がしっかり絡みやすくなります。また、ケチャップの水分が飛ぶのでご飯がべちゃべちゃになる失敗も防げます。ケチャップを乳化させたら塩を入れてオムライスのソースを完成させ、それからご飯を入れて炒めていきましょう。

ご飯は温かいものを使う

また、使うご飯にもひと工夫。冷たいご飯ではなく、温かいご飯を使いましょう。ふんわりと混ざりやすくなります。ご飯が冷めていたり乾いていたりすると、ソースと混ざりすぎて粘りが出てきてしまいます。冷凍ご飯や冷たいご飯を使う場合には、しっかり電子レンジで温めるのがポイントです。ご飯を入れた後は強火で炒めて水分を飛ばします。味を濃くしたい時には、フライパンの端にケチャップと塩を加えてソース化してフライパンの中のご飯と炒めましょう。ケチャップを加えてもべちゃべちゃになるのを防いでくれます。

いつものハンバーグが格段に美味しくなるウラワザ

次に、ハンバーグのウラワザです。ハンバーグで大事なポイントは、タネのこね方。ひと手間加えるだけで、グンとおいしさがアップします。

こねるときは手を使わない

まず、タネをこねるときに手を使うのはNGです。手の熱でお肉が劣化してしまうからです。そのため、菜箸を6本ほどまとめる、あるいはゴムベラを使用するなどし、こねていきましょう。

手の平に少量のサラダオイルを塗って成型

形を整えるときには手を使ってもOKですが、その際は手にサラダ油を塗りましょう。手とタネの間にバリアができるだけでなく、油によって表面が滑らかになるので、焼いたときに割れにくいハンバーグになります。

形は「小判型」ではなく「正円」に

ハンバーグでイメージする形は、楕円型や小判型が多いですよね。しかし、実はおいしく作るには正円がおすすめです。こうすると熱が均等に加わるので膨張したときに綺麗に膨らみ、おいしく焼き上がります。また正円にするときの厚さは1~2cm程度にとどめましょう。ハンバーガーのパテのような形状がベストです。

定番料理もプロのテクニックでいつもよりおいしく

オムライスやハンバーグなどの定番料理は家族からも人気があるだけに、失敗したときは落胆も大きいですよね。また何度も作るからこそ、毎回お店で食べるような美味しさを追求したいもの。今回ご紹介したテクニックはいずれも簡単で、すぐに実践できます。一度覚えておけばずっと使えるので、ハンバーグとオムライスを作る際はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

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Life Hugger 編集部

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